基礎解説 Wake-On-LAN入門 1. WOLが必要になる理由井上 孝司2009/04/08 |
多数のクライアントPCを運用している企業ユーザーにとって、クライアントPCの管理業務は大きな負担になりやすい。特にセキュリティ修正プログラムの適用やアプリケーションの更新といった作業は、手間が掛かるだけでなく、作業漏れが発生するとウイルスやワームのまん延につながる可能性があるだけに、確実を期することが求められる。
そうした課題に対応するため、クライアントPCの集中管理機能を提供するソフトウェアが、さまざまなベンダから販売されている。例えば、マイクロソフトのSMS(Systems Management Server)、あるいはその後継製品であるSystem Center Configuration Manager、日立製作所のJP1、LANDesk SoftwareのLANDesk Management Suiteといったさまざまな製品がある。
ところが、こうした製品を用いてソフトウェアの遠隔インストール、あるいはセキュリティ修正プログラムの遠隔適用を行うときには、遠隔管理の対象になるクライアントPCの電源をオンにしておかなければならない。
就業時間帯ならば多くのPCがオンになっているだろうが、再起動が伴うようなメンテナンスを行うのは業務の妨げになるため事実上難しい。そのため、就業時間帯以外のタイミング、例えば昼休みや夜間、休日に一括して遠隔管理によるインストール、あるいは更新する方が好まれる。しかし就業時間帯以外では、PCの電源がオンになっていないことも多い。特に夜間や休日ともなると、省電力やセキュリティ確保の観点から、PCの電源をオフにする(シャットダウンする)ことを推奨している企業も多くなっている。
当然ながらクライアントPCがシャットダウンした状態では遠隔管理が行えない。だからといって、管理者が手作業でクライアントPCの電源投入とシャットダウンを行って回るのでは、何のための遠隔管理か分からなくなってしまう。事前にシャットダウンしないで帰社するように依頼する方法では、忘れてシャットダウンしてしまった人などのPCに対しては、やはり手作業でPCの電源投入などが必要になってしまう。
こうした問題を解決する方法の1つが、WOL(Wake-On-LAN)だ。これは、特定のコンピュータに対して、ネットワーク経由で電源投入の指令を送り、PCの電源をオンにする機能である。リモートでPCの電源をオンにできることから、管理者がクライアントPCの所まで出掛ける必要がなくなる。
さらに、遠隔管理作業が終了した後でシャットダウン、あるいは休止状態にする作業までリモートで行うことができれば、遠隔管理の負担低減が期待できる。本稿は、このWOLの仕組みと実現に必要な条件、さらに実際にWOLを実行する事例、そしてリモート・シャットダウンについて、順を追って解説していくことにする。
| INDEX | ||
| [基礎解説]Wake-On-LAN入門 | ||
| 1.WOLが必要になる理由 | ||
| 2.WOLの仕組み | ||
| 3.WOLを実際に試してみる | ||
| 基礎解説 |
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