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Hyper-Vで互換性のためにレガシー・ネットワーク・アダプタを利用する

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デジタルアドバンテージ 打越 浩幸
2008/09/05
対象OS
Windows Server 2008
Hyper-Vでは、統合サービスで提供されている仮想マシン・バスを経由してネットワークを利用する。
だが統合サービスをインストールできないような古いOS環境では、この機能は利用できない。
このような場合は、Virtual Server/Virtual PCで提供されていたレガシー・ネットワーク・デバイスのエミュレーション機能を利用するとよい。

解説

 Hyper-Vの仮想マシンでは、従来のVirtual PCやVirtual Serverの場合とは違い、ネットワーク・アダプタはVMBus(仮想マシン・バス)経由で親パーティションのネットワーク・インターフェイスと接続されている。従来は「DEC DC21140A」というネットワーク・ハードウェアをエミュレーションしていたため、オーバーヘッドが大きく、システムに与える負荷も少なくなかった(TIPS「Virtual PC/Virtual Serverでエミュレートされるネットワーク・インターフェイス」参照)。これに対してHyper-VのVMBusならば、(簡単にいうと)ゲストOSのネットワーク・デバイス・ドライバへ送られたコマンドなどを直接、親パーティションのデバイス・ドライバへ渡しているため、最小限のオーバーヘッドでネットワーク・インターフェイスを利用できる(「Windows OSに標準搭載された仮想化機能Hyper-V――2.Hyper-Vの概要とシステム要件」参照)。

 さてVMBusの機能を利用するためには、ゲストOSに「統合サービス」をインストールする必要があるが、サポートされているOSのバージョンやService Packのレベルに制約があり、古いOSやService PackのOSにはインストールできない(「Windows OSに標準搭載された仮想化機能Hyper-V――2.Hyper-Vの概要とシステム要件」参照。例えばWindows Server 2003ならSP1やSP未適用はサポート対象外)。そのため、VMBusを経由したネットワーク・インターフェイスを利用できないことがある(これらの環境に統合サービスをインストールしようとしても拒否される)。

 このような古いゲストOSを利用するためにHyper-Vでは、従来のVirtual ServerやVirtual PCのときと同様に「DEC DC21140A」をエミュレーションするタイプのネットワーク・デバイス、「レガシー ネットワーク アダプタ」も用意している。本TIPSではこのレガシー・ネットワーク・アダプタのインストール方法について解説する。ただしHyper-Vで統合サービスを利用しないと、オーバーヘッドが大きく、システムへの負荷も高いので、十分注意して利用していただきたい。場合によってはHyper-Vへ移行させず、従来のVirtual Server/Virtual PC環境のままで利用する方法も検討するとよいだろう。

操作方法

手順1――仮想マシン用の.VHDファイルを用意する

 古いゲストOSの仮想マシンを作成するには、Hyper-Vの管理コンソールで作成する方法もあるが、従来のVirtual PCやVirtual Serverの.VHDファイルを移行する方が多いだろう。これらの環境で使用していた.VHDファイルをそのままHyper-V上で仮想マシンにアタッチすればよいが、状態保存ファイルや復元ディスク、構成ファイルなどは互換性がないので移行できない。まず旧環境でこれらの仮想マシンを起動し、[コントロール パネル]の[プログラムの追加と削除]で「バーチャル マシン追加機能」をアンインストールしてからシャットダウンする。そして.VHDファイルのみをHyper-Vのサーバへコピーする。

手順2――ネットワーク・インターフェイスなしの仮想マシンを作成する

 Hyper-Vサーバ上へ.VHDファイルをコピーしたら、それを基にして新しく仮想マシン環境を構築する。ただしネットワーク・インターフェイスは[なし]のままでよい。作成できたら、この状態で一度起動し(念のためにスナップショットを取っておいてもよいだろう)、.ゲストOSが起動するかどうかを確認する。

手順3――レガシー・ネットワーク・アダプタを追加する

 仮想マシンの動作が確認できたら一度シャットダウンし、レガシー・ネットワーク・アダプタを追加する。まずHyper-Vの管理ツールで仮想マシン名を右クリックし、ポップアップ・メニューから[設定]を選択する。すると次のような画面が表示される。

レガシー・ネットワーク・アダプタの追加
仮想マシンを停止後、設定ダイアログでレガシー・ネットワーク・アダプタを追加する。
これを選択する。すると右側のペインに追加可能なハードウェアの一覧が表示される。
[レガシ ネットワーク アダプタ]を選択する。
これをクリックすると、仮想マシン環境に追加される。

 上の画面で[追加]ボタンをクリックすると、画面が次のように変わり、追加するネットワーク・インターフェイスの種類などを選択できる。

追加するネットワークの種類の設定
この画面では、追加したレガシー・ネットワーク・インターフェイスを、実際にどのネットワークに割り当てるかを設定する。
これが新しく追加されたレガシー・ネットワーク・インターフェイス。
デフォルトでは[接続されていません]となっているが(これはネットワーク・ケーブルを外した状態に相当する)、親パーティションの物理的なネットワークに接続したければ、ドロップダウン・リストから適切なものを選択する。なお、Hyper-VではVirtual PCやVirtual Serverなどとは違い、デフォルトでは「内部ネットワーク(仮想環境のみで閉じたネットワーク)」などは用意されていない。必要ならば、仮想ネットワーク・マネージャであらかじめ作成しておくこと。

 以上で仮想マシンの設定は完了である。仮想マシンを起動すると、「DEC DC21140A」というネットワーク・インターフェイス・カードが追加されており、必要に応じてデバイス・ドライバなどが自動的にインストールされるだろう。End of Article

Windows NT 4.0におけるレガシー・ネットワーク・インターフェイス
これは、Windows NT 4.0 SP6a環境にレガシー・ネットワーク・インターフェイスをインストールしたところ。ただし統合サービスをインストールしていない(できない)ので、全体的なパフォーマンスは高くないし、マウスの操作などももたついている。
インストールされたネットワーク・インターフェイス。DEC DC21140Aがエミュレーションされている。

「Windows TIPS」

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