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DriverMaxツールでデバイス・ドライバのファイルをバックアップする

解説をスキップして操作方法を読む

デジタルアドバンテージ 小林 章彦
2009/05/22
対象OS
Windows XP
Windows Server 2003
Windows Vista
テスト環境の再構築や不具合などから、OSを再インストールすることがある。
その際、デバイス・ドライバを再びそろえるのに苦労することがある。
事前に「DriverMaxツール」を使ってデバイス・ドライバをバックアップしておけば、デバイス・ドライバをいちからそろえる必要はない。

解説

 テスト環境の再構築やシステムの不具合などから、OSを再インストールすることもあるだろう。その際、ハードディスクをフォーマットし、新規インストールとなると、再びデバイス・ドライバをそろえなくてはならなくなる。場合によっては、搭載するデバイスが古くてベンダのサイトで見つけられなかったり、そもそもそのベンダが倒産してしまったりして、デバイス・ドライバ自体が入手できないこともある。

 正常に動作していたシステムのデバイス・ドライバがそのまま利用できれば、再インストールの手間は大幅に削減できるはずだ。実は、このような要望に応えてくれるフリーソフトウェア「DriverMax」がInnovative Solutionsから提供されている。DriverMaxは、デバイス・ドライバのバックアップとリストアが可能であるほか、Windows XP/Vistaにおいてはバージョン確認(インストールされているものよりも新しいものがあるかなど)とアップデートにも対応している。

操作方法

 DriverMaxをインストールするには、以下のWebページで「Download now]のリンクをクリックして、インストール・パッケージ(drivermax.exe:約3Mbytes)を適当なフォルダにダウンロードする(ダウンロードは、download.comから行われる)。なお原稿執筆時点のバージョンは、4.92である。また、32bit版のWindows XP/Server 2003/Vistaに対応しているが、Windows Server 2003ではデバイス・ドライバのバージョン確認が行えないなど、機能の一部に制限がある。

  • DriverMax[英語](Innovative Solutions)

 drivermax.exeを実行すると、インストール先などが指定可能なインストール・ウィザードが起動するので、指示に従って進めればよい。インストールの最後に、DriverMaxがデバイス・ドライバのインデックス作成を行う旨のダイアログが表示されるので[OK]ボタンをクリックする。インストールされているデバイス・ドライバの数にもよるが、この作業に数分かかる。

 インストールが完了したら、レジストレーションを勧めるダイアログが表示される。レジストレーション自体は、ユーザー名やパスワード、メール・アドレスの設定のみで、レジストレーションも無料である(登録完了後、レジストレーション・コードがメールで送られてくる)。なおレジストレーションしなくても、30日間はデバイス・ドライバのバックアップ/リストアが可能だが、デバイス・ドライバのバージョン確認やアップデートはレジストレーション・ユーザーのみが利用できる機能となる。

レジストレーションを勧めるダイアログ
DriverMaxは、レジストレーションしなくても30日間は利用できる。再インストールの前にデバイス・ドライバのバックアップを行うという用途ならば、レジストレーションしなくてもよいだろう。
レジストレーションを行う場合は、このボタンをクリックして、ウィザードの指示に従う。
メールでレジストレーション・コードが送られてきた場合、このボタンをクリックして、次のページでコードを入力する。
レジストレーションせずに利用する場合は、このボタンをクリックする。

 では、DriverMaxでデバイス・ドライバのバックアップ/リストアを行ってみよう。デバイス・ドライバをバックアップするには、[Driver operations]−[Export drivers]を選択する。デバイス・ドライバの一覧が表示されるので、バックアップしたいものにチェックを入れる。すべてのデバイス・ドライバを選択する場合は、[Select all]ボタンをクリックすればよい。OSの再インストールを行うような場合は、すべてのデバイス・ドライバをバックアップしておくとよいだろう。また特定のカテゴリ(ネットワーク・アダプタなど)に絞り込みたい場合は、[All drivers]のプルダウン・メニューから該当するカテゴリを選択する。

DriverMaxの初期画面
デバイス・ドライバのバックアップ/リストアは、[Driver operations]で行う。デバイス・ドライバのバージョン確認やアップデートを行う[Updates and identification]の項目を実行するには、レジストレーションが必要となる。
デバイス・ドライバのバックアップを行うには、ここを選択する。 →
バックアップしたデバイス・ドライバを読み込むには、ここを選択する。
現在のシステムにインストール済みのデバイス・ドライバの一覧を表示する(HTML形式、テキスト形式による保存も可能)。

バックアップを行うデバイス・ドライバの選択画面
バックアップしたいデバイス・ドライバにチェックを入れる。
  すべてのデバイス・ドライバにチェックを入れたい場合は、このボタンをクリックする。
  特定のカテゴリ(ネットワーク・アダプタなど)に絞り込みたい場合は、ここのプルダウン・メニューから該当するカテゴリを選択する。
  デジタル署名が付けられていないデバイス・ドライバは、このように表示される。

 バックアップしたいデバイス・ドライバをチェックしたら、[Next]ボタンをクリックする。保存タイプ(フォルダかZIP形式か)と保存先を選択し、[Next]ボタンをクリックすると、バックアップが実行される。デバイスごとにフォルダが作成され、そこにINFファイルとデバイス・ドライバがコピーされる。ZIP形式を選択した場合、これらのフォルダがZIPによるアーカイブ・ファイルになる。

保存タイプと保存先の選択画面
デバイスごとにフォルダを作成し、ファイル(INFファイルとドライバ・ファイル)をコピーする()か、それをZIP形式でアーカイブする()かの選択を行う。デバイス・マネージャで個別にデバイス・ドライバをインストールするのならば、フォルダ形式を選択しておくと、わざわざZIP形式を展開しなくて済む分、作業が楽になる。

 バックアップの際、注意が必要なのは、最近のグラフィックス・カードやサウンド・カードのようにユーティリティとセットになっているものは、そのユーティリティまではバックアップされないことだ。ユーティリティがなくても、デバイス・ドライバがあれば正常に動くはずだが、細かな設定ができなくなる可能性がある。ユーティリティが付属しているものは、別途、バックアップすることを忘れないようにしよう。

 バックアップしたデバイス・ドライバをリストアするには、[Driver operations]−[Import drivers]を選択し、バックアップの際とは逆順にバックアップ済みのフォルダ/ZIPファイルを選択、リストアしたいデバイスにチェックを入れればよい。デバイス・ドライバの種類によっては、インストール後、再起動が要求されるので指示に従うこと。リストアについては、DriverMaxを利用せず、デバイス・マネージャでバックアップしたデバイス・ドライバのフォルダを指定して、個別にインストールしてもよいだろう。

 DriverMaxでは、インストール済みのデバイス・ドライバが最新かどうかの確認も可能だ。[Updates and identification]−[Check for driver updates]を選択すると、デバイス・ドライバのバージョン確認が行われ、インストールされているバージョン番号と最新のバージョン番号がWebページ(Webブラウザが起動し、Webページが開く)で表示される。最新のデバイス・ドライバでない場合は、バージョン番号の前に赤丸の×アイコンが付けられている。もしバージョンが古いような場合は、最新にバージョンアップすることで、性能が向上したり、不具合が解消したりする可能性があるので、その参考にもなるだろう。End of Article

[Check for driver updates]の実行結果画面
デバイス・ドライバのバージョン確認が行える。バージョンが古い場合は、バージョン番号の前に赤丸の×アイコンが付けられる。
インストール済みのバージョンと最新バージョンが表示される。

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