Windows OSで利用できるUNIX互換環境としては、従来はSFU(Services for UNIX) 3.5がよく使われていた。これはUNIXユーティリティやGNUなどのツール類をWindows OSのUNIX互換サブシステム(正確にはPOSIX:Portable Operating System Interface互換サブシステム)上で動作させるためのアドオン・ソフトウェア・セットである。Windows XPおよびWindows Server 2003向けにリリースされていた。当初は有償製品であったが、その後無償化されている。
Windows Vista/Windows Server 2008以降のWindows OSではSFU 3.5は利用できないが、代わりにその後継である「SUA(Subsystem for UNIX-based Applications)」という追加機能が利用できる。Windows OSの標準機能として用意されたことにより(実際には、後述するようにパッケージは別途ダウンロードする)、導入が容易になったほか、64bit Windows OS環境でも利用できる(ただしSUAのバイナリは32bitモードで動作している)。本TIPSではこのSUAの導入方法について解説する。SUAの機能については、以下のサイトや前掲のSFUの記事を参照していただきたい。名前は異なるもの、SUAの実体はSFUと同じく、UNIX互換環境を実現するInterixというソフトウェア・コンポーネントである。バージョン番号でいうと、SFUは2〜3.5、SUAは5〜6.xになる。
SUAはWindows VistaとWindows 7のUltimate/Enterpriseエディション、およびWindows Server 2008、Windows Server 2008 R2でのみ利用できる(Windows Server 2003 R2向けもあるが、ここでは取り上げない)。SUAを利用するためには、これらのWindows OSでまず「UNIXベース アプリケーション用サブシステム」という機能を追加する。
Windows Vista/Windows 7の場合はコントロール・パネルを開き、プログラムと機能グループにある「Windows の機能の有効化または無効化」というリンクをクリックする。すると次のような画面が開くので、「UNIXベース アプリケーション用サブシステム」という機能を選択して追加する。
SUA機能の追加
SUA環境を利用するためには、まずSUA機能を追加する。これはWindows Server 7 Ultimateの画面例。コントロール・パネルのプログラム・グループにある「Windows の機能の有効化または無効化」を起動する。
以上のリンクからSUAのバイナリ・パッケージをダウンロードすればよいのだが、実はこのリンク先が間違っていることがあるので注意する。SUAの機能をWindows 7やWindows Server 2008 R2に追加しても、このリンク先はWindows Vista/Windows Server 2008向けパッケージとなっているのである。以下にOS別のリンクを示しておくので、そこから直接ダウンロードしていただきたい。最新版はダウンロード・センターで「unix」をキーワードにして検索するとよいだろう。
Windows 7/Windows Server 2008 R2の[スタート]メニューに登録されているリンク先情報は正しくないので注意する。いずれも、アーキテクチャ別に異なるパッケージが用意されているので、適切なものをダウンロードする。なお、いずれも英語版しか提供されていない。より新しいバージョンがあるかどうかを確認するには、「unix」をキーワードにしてダウンロード・センターを検索する。
ここではインストールするコンポーネントを選択できる。これは全部選択した場合の例。なお、TIPS「UNIX互換環境SUAに追加のパッケージをインストールする」で紹介しているパッケージ操作コマンド(pkg_updateなど)を利用するためには、この「Utilities and SDK for UNIX-based Applications」というコンポーネントを選択しておくこと。