Windows TIPS
| [System Environment] |
sysprepで環境複製用のマスタ・イメージを作成する(Windows 7/Server 2008 R2編)
→ 解説をスキップして操作方法を読む
デジタルアドバンテージ 打越 浩幸
2011/10/21 |
| 対象OS |
| Windows Vista |
| Windows 7 |
| Windows Server 2008 |
| Windows Server 2008 R2 |
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多数のWindows OSの導入を行う場合、sysprepでマスタとなるディスク・イメージを作成し、それをコピーして利用すればインストールの手間が軽減できる。 |
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Windows Vista/Windows Server 2008以降のOSでは、sysprepはあらかじめSystem32\sysprepフォルダ中に用意されている。 |
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| ※本TIPSではWindows Vista/Windows Server 2008以降のWindows OSにおけるsysprepの使い方を解説しています。Windows XP/Windows Server 2003向けのsysprepについては、次のTIPSを参照してください。
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| 注:Sysinternalsから提供されていたnewsid.exeツールのような、ディスク・イメージをコピーしてからSIDを強制的に変更するツールを使って環境を複製する方法は推奨されていません(現在ではnewsid.exeツールの配布は停止されています)。SIDの重複に関する問題やその背景については、TIPS「環境の複製にはnewsidではなくsysprepを利用する」を参照してください。 |
TIPS「sysprepで環境複製用のマスタ・イメージを作成する(Windows XP/Server 2003編)」では、Windows XPやWindows Server 2003において、sysprepを適用する方法について紹介した。sysprepは、Windows OSのインストールを簡略化し、大量に展開するために利用されるツールである。元となるWindows OSシステムを1台用意して準備し、それにsysprepを適用すると、展開用のマスタ環境が用意できる。そのコンピュータのディスクを丸ごとイメージ化してほかのPCのディスクへコピーすれば、システムのセットアップを簡単に済ませることができる。いちいち各コンピュータにインストール用メディアをセットしてWindows OSをインストールする必要がなくなるからだ。
本TIPSでは、Windows VistaやWindows 7、Windows Server 2008、Windows Server 2008 R2におけるsysprepの一番基本的な使い方について解説する。これらのOSでは、あらかじめシステムにsysprepコマンドが用意されているため、ツールをあらかじめインストールする必要はなく、Windows XP/Windows Server 2003に比べて操作が簡単になっている。無人設定ファイルについてはTIPS「sysprep用の応答ファイルを作る(Windows 7/Server 2008 R2編) 」、監査モードについてはTIPS「監査モードで環境複製用のマスタ・イメージをカスタマイズする(Windows 7/Server 2008 R2編) 」を参照していただきたい。
sysprepに関する情報については、以下の情報なども参照のこと。
sysprepをGUI画面で利用する
sysprepの実行プログラムは、Windowsのシステム・フォルダのSystem32\sysprepフォルダにあらかじめ用意されている。このフォルダを開くには、[ファイル名を指定して実行]ダイアログで「sysprep」を実行すると簡単に見つけることができる。デフォルトではC:\Windows\System32\sysprepなので、これを直接エクスプローラで開いてもよい。
応答ファイルを使って無人インストールさせる場合は、このsysprepフォルダの中に応答ファイル(デフォルトではUnattend.xml)を保存してから、sysprep.exeを実行する。Unattend.xmlファイルは、Windows Automated Installation Kit(Windows AIK)に含まれる「Windows システム イメージ マネージャー」というツールを使って作成する。詳細は関連記事を参照していただきたい。
Unattended.xmlファイルなしでsysprepを実行すると、有人インストール・モードとなり、システムの再起動後の設定はすべてユーザーが指示する必要がある。大量展開するのでなければ、通常はこのモードでよいだろう。
sysprepフォルダにあるsysprep.exeをダブルクリックして起動すると、次のようなsysprepの起動画面が表示される。
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| sysprepのGUI画面 |
| sysprepでOSのマスタ・イメージを作成する場合、通常はこのように設定して終了させる。 |
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再起動後のアクションの指定。OOBE(Out-of-Box Experience)を指定する。OOBEとは、(製品を)箱から取り出してすぐの体験、つまり初期状態(からのセットアップ過程)という意味。 |
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これをオンにしておかないと、例えば同じSID情報などを持つOSイメージになってしまう(複数台に展開すると情報が衝突する)。オンにしておくと、ハードウェア固有の情報が削除され、それらの値は必要に応じて次回起動時(セットアップ時)に再生成される。SIDについてはTIPS「環境の複製にはnewsidではなくsysprepを利用する」も参照。 |
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sysprep実行後の処理。実PCの場合は[シャットダウン]でよいが、仮想PCの場合は(勝手に再起動することがあるので)[終了]にしておいて、のちほど手動でシャットダウンする方がよい。 |
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これをクリックするとsysprepによる処理が始まる。 |
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いくつか選択肢(オプション)があるが、通常はこの画面のように設定してから[OK]をクリックしてsysprepを実行する。それぞれのオプションの意味は次の通りである。
| 設定 |
意味 |
コマンドライン・オプション |
| システム・クリーンアップ・アクション |
| システムのOOBE (Out-of-Box Experience) に入る |
システムの再起動後、「Windowsへようこそ」画面(初期セットアップ画面)へ入る |
/oobe |
| システム監査モードに入る |
システムの起動後、監査モードに入る。監査モードでは保存されているイメージをベースにして、さらにカスタマイズすることが可能 |
/audit |
| 一般化オプション |
| 一般化する |
このチェック・ボックスをオンにすると、イメージに含まれるハードウェア固有の設定などが削除され、今後別のコンピュータで利用できるようになる。そして次回起動後のセットアップでは例えばSIDの再生成などが行われる。通常はオンにする。なおこのチェック・ボックスをオンにして1回sysprepを実行すると、Wndows OSのライセンス認証の猶予期間の延長可能回数(最大3回)が1回分減少する(猶予期間の延長については、TIPS「Windows OSのライセンス認証の猶予期間を延長する」参照)。つまり、一般化オプション付きのsysprepか、ライセンスの猶予期間の延長(slmgr -rearm)は、1つのOSイメージにつき、合わせて3回までしか適用できない |
/generalize |
| シャットダウン・オプション |
| シャットダウン |
sysprepの実行後、システムを自動的にシャットダウンする。ただし環境によっては勝手に再起動してしまうことがあるので、その場合は[終了]の方を選択する |
/shutdown |
| 再起動 |
sysprepの実行後、システムを再起動する。再起動すると再セットアップが始まってしまうので、イメージをほかのコンピュータで利用したい場合はこのオプションは使用しない |
/reboot |
| 終了 |
sysprepを終了しても、システムをシャットダウンも再起動もしない。ユーザーは手動でシャットダウンする必要がある |
/quit |
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| sysprepのオプション |
なおシステムによっては(特に仮想環境上でsysprepを実行している場合)、「シャットダウン オプション」(上の画面の
)で「シャットダウン」を選択していても勝手に再起動してしまうことがある。再起動するとセットアップが実行されてしまうので、配布用のOSイメージを取得することができない(OSイメージは、仮想マシンが停止中に取得する必要がある)。そこで、そのような環境の場合は勝手に再起動しないように、「シャットダウン オプション」では[終了]を選択し、sysprepの実行だけを終了させる。その後、手動でシステムをシャットダウンさせるとよい(次のブログ情報も参照)。
sysprepをコマンド・プロンプトから利用する
sysprepはコマンド・プロンプトから利用することもできる。そのためにはSystem32\sysprepフォルダへ移動し、次のコマンドを実行する。
sysprep /oobe /generalize /shutdown |
もしくは、次のようにする。
sysprep /oobe /generalize /quit |
指定するオプションは先の表に示しているが、以下の情報も参照していただきたい。
再起動後の画面例
以上のようにしてsysprepを実行すると、指定した処理が行われ、システムがシャットダウンする。管理者はこの状態で(ディスクのクローニング・ツールなどを使って)システムのイメージを作成し、ほかのコンピュータに展開すればよい。また仮想環境の場合は、仮想ディスク・ファイルをコピーするだけで簡単に展開できる。
このようにして作成したイメージを起動すると、Windowsの初期セットアップ画面が表示されるので、あとは必要に応じてインストール作業を進めれば(コンピュータ名やユーザー・アカウント設定、ネットワークの場所の設定など)、システムの展開が完了する。
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| Windowsの初期設定画面 |
| sysprepされたイメージを起動すると、無人設定ファイルが指定されていない限り、このような初期設定画面が表示される(これは仮想マシン上のWindows 7の例)。あとは通常のインストール作業を進めていけばよい。 |
この例では初期設定画面が表示されているが、無人設定ファイルを使えばコンピュータ名やユーザー名、プロダクト・キー入力などの設定もすべて自動的に行わせることが可能である。具体的な方法についてはTIPS「sysprep用の応答ファイルを作る(Windows 7/Server 2008 R2編) 」を参照していただきたい。
ところで本TIPSでは、すでにインストール/起動済みのOSイメージに対してsysprepを適用する方法を紹介しているが、最初から複製/展開用のOSイメージを作るつもりなら、インストール時に監査モードを使ってカスタマイズすると簡単である。詳細はTIPS「監査モードで環境複製用のマスタ・イメージをカスタマイズする(Windows 7/Server 2008 R2編) 」を参照していただきたい。
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