Active Directoryでは、負荷分散や障害対策などのために、複数のドメイン・コントローラ(以下DCと表記)が同じActive Directoryデータベースのコピーを保持するように設計されている。ユーザー・アカウントの追加などでデータベースの内容が更新される場合、同時にすべてのDC上のデータベースに対してオブジェクトの追加や更新が行われるわけではない。データベースが変更されても、最初は、ある1台のDC上で処理されるだけである。そしてあらかじめ決められた一定時間ごとに(設定にもよるがデフォルトでは15分。サイトをまたぐ場合はあらかじめ決められたスケジュールに従う)、ほかのDCと同期が取られ、変更があればその情報がほかのすべてのDCへ伝達されてデータベースが更新される。このような更新方法をマルチマスタ複製といい、常に全データベースを同時に更新する方法と比べると、DCの同期のために必要なトラフィックが少なくて済むなどのメリットがある。
Windows 2000のインストールCD-ROMには¥SUPPORT\TOOLSというフォルダがあり、この中にサポート・ツールと呼ばれる各種の管理ツールや補助的なドキュメントなどが用意されている。これをインストールすると(インストール方法などについては同フォルダにあるSREADME.DOCを参照のこと)、repadmin.exeというコマンドが利用できるようになる。
※DSA=Directory System Agent。(複製先の)ドメイン・コントローラの名前のこと
具体的には、次のように、引数としてサーバ名を指定すればよい。複製が正常に終了すると「SyncAll terminated with no errors.」というメッセージが表示されるが、そうでなければエラー・メッセージが表示される(例:「アクセスが拒否されました」など)。
C:\>repadmin /syncall server05
CALLBACK MESSAGE: The following replication is in progress:
From: d4577716-4f3a-4f06-a360-8a32271b88bf._msdcs.d-advantage.com
To : 827d3612-2926-47e9-80c5-23123079babc._msdcs.d-advantage.com
CALLBACK MESSAGE: The following replication completed successfully:
From: d4577716-4f3a-4f06-a360-8a32271b88bf._msdcs.d-advantage.com
To : 827d3612-2926-47e9-80c5-23123079babc._msdcs.d-advantage.com
CALLBACK MESSAGE: SyncAll Finished.
SyncAll terminated with no errors.
複製モニタで複製を監視する
データベースの複製の状況をチェックするにはいくつか方法があるが、ここではサポート・ツールに含まれているActive Directory Replication Monitor(replmon.exe)を利用する方法を紹介しておこう。このツールは、DC間における、Active Directoryデータベースの複製状況をモニタするツールである。[プログラム]−[Support Tools]メニューから[Active Directory Replication Monitor]を起動し、[Edit]メニューから[Add Server to Monitor]ウィザードを起動して、監視する対象のDCを選択する。するとそのDCの複製トラフィックや複製の状態などをモニタすることができる。また必要ならば直ちに複製を行わせることもできる。