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nslookupでDNSのゾーン転送機能をテストする
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デジタルアドバンテージ
2004/10/02 |
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| 対象OS |
| Windows NT |
| Windows 2000 |
| Windows XP |
| Windows Server 2003 |
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あるDNSゾーンを定義する場合、負荷分散や耐障害性の向上のために、1つのゾーンに対して複数のDNSサーバを用意することがある。 |
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複数のDNSサーバが同じ情報を共有できるように、お互いの持つ情報を「ゾーン転送」という機能で複製する。 |
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セキュリティのためには、ゾーン転送はDNSサーバ間だけに限定しておくべきである。 |
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ゾーン転送の動作をチェックするにはnslookupコマンドを利用する。 |
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DNSドメインを定義して、それに対するDNSサーバを用意する場合、負荷分散や耐障害性の向上のために、1つのゾーンに対して複数のDNSサーバを用意することがある。複数のDNSサーバ間では、登録されたレコードの内容が同じになるように、データを同期させる必要があるが、一般的には「ゾーン転送」と呼ばれる機能を使ってデータを同期させている。これは、マスタとなるDNSサーバ(プライマリDNSサーバ)のデータを、サブとなるDNSサーバ(セカンダリDNSサーバ)へまとめて転送する機能であり、大量の登録データを効率よく送ることができる。
ゾーン転送機能は、同じゾーン情報を定義しているDNSサーバ間でのみ使われる機能であり、それ以外のコンピュータへ転送することはセキュリティ上望ましくない。通常はアクセスされることのない特別なDNSレコードなどを登録していても、ゾーン転送すればその内容がすべて分かってしまうし、不正なDNSレコード・データをゾーン転送で送り込まれる可能性などもある。
このような問題を起こさないように、通常のDNSサーバには、ゾーン転送可能な相手を限定するための機能(IPアドレス制限など)が用意されている。この機能が正しく動作しているかどうかを確認するには、DNSサーバやそれ以外のコンピュータ間で、それぞれDNSのゾーン転送を実行させ、正しく転送されるか、それとも拒否されるかなどを調べる。
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| Windows Server 2003のDNSサーバの例 |
| Windows Server OSに付属のDNSサーバでは、ゾーンごとのプロパティにおいて、ゾーン転送を許可する相手を指定することができる。通常は、同じDNSゾーンのDNSサーバ間ではゾーン転送を許可し、そうでないコンピュータからのアクセスはすべて禁止するように設定しておく。 |
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正引きのゾーンの例。ゾーン名を選んで右クリックし、ポップアップ・メニューから[プロパティ]を実行する。 |
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ゾーン転送の許可は、ゾーンごとに行う必要がある。逆引きドメインでもゾーン転送の許可を正しく設定しておくこと。 |
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[ゾーン転送]タブを選択して、転送を許可するクライアント(のIPアドレス)を定義する。 |
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これをオンにすると、ゾーン転送が許可される。1ゾーンに複数のDNSサーバが定義されている場合は、それらのDNSサーバ間でゾーン転送を許可する。 |
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ゾーン転送をすべてのコンピュータに対して許可する場合はこれを選択するが、セキュリティ上はこのような設定は望ましくない。 |
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[ネーム サーバー]タブに定義されているすべてのDNSサーバ(つまりこのDNSゾーンのプライマリとセカンダリのDNSサーバ)だけで転送を許可する場合はこれを選択する。通常はこれを使う。 |
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特別に指定したコンピュータ群にのみゾーン転送を許可する場合はこれを選択する。 |
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ゾーン転送を許可するコンピュータのIPアドレスのリスト。これら以外のコンピュータからのゾーン転送要求は拒否される。 |
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あるDNSサーバから別のコンピュータへのゾーン転送が許可されているかどうかを調査するには、nslookupコマンドを利用する(UNIXやLinuxなどではdigというコマンドもあるが、Windows OSでは用意されていない)。nslookupでゾーン転送コマンドを実行し、DNSサーバ間では正しく転送でき、そうでないコンピュータでは転送が拒否されることを確認すればよい。
nslookupのインタラクティブ・モードにはいくつかのサブコマンドがあるが、DNSサーバのゾーン転送機能の動作を確認するには、lsというサブコマンドを使用する。
ls [-a|-d|-t タイプ] ドメイン名 [>出力ファイル名] |
-aや-d、-tは、出力するレコードのタイプを表す。-aならばCNAME(エイリアス、別名)のみを出力し、-tならば、指定されたタイプのレコードのみが表示される。通常は-d(すべて出力)を指定しておけばよいだろう。
ドメイン名には、ゾーン転送を行いたいDNSドメイン名を指定する。nslookupを実行しているマシンのTCP/IPにおけるドメインの設定がどのようになっているかに関わらず、このサブコマンドを実行する場合は、明示的にドメイン名を引数として指定しなければならない。
出力ファイル名には、ゾーン転送の結果を書き出すファイルを指定する。転送結果が大量にある場合は、こうやって一時ファイルに書き出し、その内容を確認するとよいだろう。
それでは実際にゾーン転送を行ってみよう。
手順1―nslookupの起動
ゾーン転送のテストは、nslookupを起動して、サブコマンドを入力する必要がある。単に名前を調べるだけなら、例えば「nslookup server」などとして直接実行すればよいが(この場合は結果が表示されたあと、nslookupは実行を終了する)、ゾーン転送をテストするコマンドは、インタラクティブにユーザーが入力する必要がある。nslookup起動時の引数として与えることはできない。単に「nslookup」とだけ入力して実行すると、サブコマンドを受け付けるインタラクティブ・モードに入る。
C:\>nslookup …引数を何も付けずに実行する
Default Server: mydns.local
Address: 192.168.0.51
> …インタラクティブ・モードのプロンプト
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手順2―DNSサーバの指定
nslookupは、デフォルトでは、TCP/IP設定における「優先DNS」サーバに接続するようになっている(優先DNSについては関連記事参照)。もしこれ以外のサーバに接続してゾーン転送を調査したいのなら、DNSサーバを切り替える必要がある。このためには2つの方法がある。
■方法1―nslookup起動時のパラメータで指定する方法
デフォルトのDNSサーバは、nslookupの起動時に指定することができる。DNSサーバを指定してインタラクティブ・モードに入るには、次のように第1引数に「-」、第2引数に「DNSサーバ名(もしくはIPアドレス)」を指定する。
C:\>nslookup - 192.168.0.242 …デフォルトDNSサーバの指定
Default Server: winserver.example.jp …デフォルトDNSサーバ
Address: 192.168.0.242
>
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■方法2―DNSサーバを変更するサブコマンドを利用する。
すでにインタラクティブ・モードに入っているなら、server/lserverサブコマンドを利用して変更することもできる。多数のサーバを順にテストする場合にはこの方法がよいだろう。
C:\>nslookup
Default Server: mydns.local …元のデフォルトDNSサーバ
Address: 192.168.0.51
> server 192.168.0.242 …デフォルトDNSサーバを切り替える
Default Server: winserver.example.jp …新しいデフォルトDNSサーバ
Address: 192.168.0.242
>
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手順3―ゾーン転送を実行する
ゾーン転送を実行するには、lsサブコマンドに-dなどのタイプ指定と、ターゲットとなるDNSのゾーン名を指定する。ゾーン内のレコードが表示されれば、ゾーン転送は成功している。
> ls -d example.jp …example.jpゾーンのゾーン転送を要求する
[winserver.example.jp] …転送を要求しているDNSサーバ
example.jp. SOA winserver.example.jp hostmaster.example.jp. (32 900 600 86400 3600) …転送されたレコード群
example.jp. A 192.168.0.242
example.jp. NS winserver.example.jp
…(以下省略)…
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もしゾーン転送が許可されていなければ、次のように拒否されたというメッセージが表示される。
> ls -d example.jp
[winserver.example.jp]
*** Can't list domain example.jp: Query refused …拒否された
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以上のnslookupコマンドを、DNSサーバやクライアント・コンピュータ上で動作させ、お互いにゾーン転送を許可したサーバ間では正しく転送できるが、それ以外のコンピュータからでは転送が拒否されることを確認する。1つのゾーンに複数のDNSサーバが定義されている場合は、すべてのDNSサーバ上で相互に確認作業を行ってほしい。また、正引きのゾーンだけでなく、逆引きのゾーン(0.168.192.in-addr.arpaなどのゾーン)でも、正しく設定されていることを確認しておく。
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