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DHCPサーバのスコープ・オプションを追加定義する

解説をスキップして操作方法を読む

デジタルアドバンテージ 打越 浩幸
2005/04/02
 
対象OS
Windows 2000 Server
Windows Server 2003
DHCPサービスでは、IPアドレスや数値、文字列など、さまざまな情報をDHCPクライアントに渡すことができる。DHCPプロトコルで渡される情報をDHCPオプションという。
デフォルトで用意されているDHCPオプション以外に、ユーザーやベンダが独自に定義することも可能である。
WebサーバのProxy設定を自動化するためのDHCPオプションは、標準では定義されていないので、管理者が手動で定義する必要がある。
 
解説

 DHCPサービスは、クライアント・コンピュータのIPアドレスやデフォルト・ゲートウェイ、DNS/WINSサーバなどの設定を自動化するだけでなく、さまざまなネットワーク・サービスに関する設定情報をクライアントに通知するためにも利用される。

Proxyサーバ設定の自動化

 例えば関連記事のTIPSでは、DHCPサーバのDHCPINFORMメッセージを使って、WebブラウザのProxyサーバ設定を自動化する例(WPAD)を紹介しているし、システムをネットワーク・ブートするPXE機能でも利用されている(DHCPサービスでブート・サーバ情報を取得し、TFTPファイル転送プロトコルで実際のブートストラップ・コードをダウンロードして、システムを起動する)。

 このようなDHCPサーバの利用方法では、デフォルト以外の「スコープ・オプション」を新たに定義し、クライアント・コンピュータに渡す必要がある。DHCPプロトコルでは、IPアドレスやサブネット・マスク、デフォルト・ゲートウェイ、DNSサーバなど、基本的なネットワーク・パラメータについてはあらかじめ標準仕様が定義されており、Windows OSに付属のDHCPサーバ管理ツールでもそれらを利用することができる。だがそれ以外にも、ユーザー環境に応じて、管理者が自由にパラメータを定義して、利用することができる。本TIPSでは、このようなユーザー固有のDHCPオプションの追加定義の方法に付いて解説する。


操作方法

 Windows Server OSに付属のDHCP管理ツールでは、デフォルトでは70種類弱のDHCPオプションが定義されている。また、Windows OSに固有のDHCPオプションなどもいくつか定義されている。

TIPS「WindowsにおけるDHCPオプション」

 しかし先のProxy設定の自動化で利用するオプションは、あらかじめ定義されていないので、管理者自身で新規に追加定義し、パラメータをセットする必要がある。ここでは例として、Proxy設定用のオプション(オプション番号=252番)を設定してみよう。

 まずDHCPの管理ツールでDHCPのサーバ名を右クリックし、ポップアップ・メニューから[既定のオプションの設定]を選択する。

新しいDHCPオプションの定義
デフォルトでは用意されていないDHCPオプションを定義することもできる。ここで定義されたDHCPオプションはDHCPサーバ全体で有効になる(スコープごとに同じ番号で異なるDHCPオプションを定義することはできない)。
  DHCPサーバ名を右クリックする。
  これを選択して、新しいDHCPオプションを定義する。

 これから分かるように、DHCPのオプションはサーバ全体で共通であり、DHCPのスコープごとに異なるDHCPオプションを(同じ番号で)定義することはできない。

 このメニューを選択すると、次のようなDHCPのオプション設定画面が表示される。新しいオプションを定義するには、[追加]をクリックする。

デフォルトで定義されているオプションの一覧
デフォルトでは、70種類程度のDHCPオプションが定義されているが、ベンダやユーザーが自由に定義することができる。
  オプションのクラス。通常はこの[DHCP 標準オプション]として定義しておけばよい。
  新規に追加するには、これをクリックする。

 [追加]をクリックすると、オプションの内容をを設定するダイアログが表示される。

新規オプションの属性
オプションには、数値や文字列という型がある。Proxy設定では、オプション番号252番(10進数)の文字列型として定義する。
  DHCPのオプション名。DHCPクライアントに渡されるわけではないので、ユーザーが分かりやすい名前を付けておけばよい。
  オプションの型。ここでは文字列型を選択する。
  複数のIPアドレスを渡す場合は、これをオンにして、配列型にする。配列型は、例えばDNSサーバのIPアドレス指定などで利用されている。
  DHCPのオプション番号。1byteの数値で表現される。クライアントには、オプションの番号(この例では252)とその値の文字列が渡される。
  オプションの説明。これもDHCPクライアントに渡されるわけではないので、ユーザーが分かりやすい名前を付けておけばよい。

 DHCPのオプションでは、数値型(1byte、2bytes、4bytes)、文字列型、IPアドレス型、バイナリ・データなど、ネットワークの設定で利用するさまざまな型が利用できる。WebのProxy設定では、Proxyサーバの構成ファイルのURLを記述するため、文字列型で定義しておく。

 いったん新規オプションが定義できれば、それを実際にDHCPのスコープごとのオプションとして利用することができる。オプション・パラメータを渡したいDHCPのスコープ名の下にある[スコープ オプション]を右クリックし、ポップアップ・メニューから[オプションの構成]を選択すると次のようなスコープ・オプションの設定ダイアログが表示される。そして[利用可能なオプション]をスクロールさせると、一番下の方に、いま定義したオプション項目(この例では「WPADPROXY」)が表示されているはずだ。

オプションの利用例
新たに定義したオプションは、スコープごとに利用する/しないを設定することができる。
  いま今定義したオプション。これをオンにする。デフォルトでは、その上の249番のDHCPオプションまでしか定義されていない。
  オプションに対する値の文字列。ここでは、Proxyサーバの構成ファイルのURLを定義している。

 チェック・ボックスをオンにすると、このオプションに対する値を設定することができる。ここではProxyサーバの構成ファイルのURLを指定する。

 以上の設定により、このDHCPスコープ内でクライアントがDHCPINFORMメッセージを送信すると(Internet Explorerの起動時に自動的にブロードキャスト送信されている)、DHCPサーバがこのオプション文字列を含むDHCP応答パケットをクライアントへ返すようになる。End of Article

関連記事
  Windows TIPS:Windows OSで有効なDHCPオプション(Windows Server Insider)
  Windows TIPS:DHCPサーバで固定IPアドレスを割り当てる(Windows Server Insider)
  Windows TIPS:WebブラウザのProxy設定を行うための4つの方法(Windows Server Insider)
  Windows TIPS:DHCPサーバの構成情報をバックアップ/移行する(Windows Server Insider)
     
  関連リンク
  DHCP サーバーから追加の DHCP オプションを要求する方法(マイクロソフト サポート技術情報)
  DHCP サービスの新しいユーザーまたはベンダ クラスの ID を作成する方法(マイクロソフト サポート技術情報)
  [HOWTO] Windows Server 2003 でワークグループに DHCP サーバーをインストールして構成する方法(マイクロソフト サポート技術情報)
  DHCP オプション 252 を構成すると “設定を自動的に検出する” が機能しない(マイクロソフト サポート技術情報)
  [HOW TO] Novell SLP DHCP オプションを DHCP サービスに追加する方法(マイクロソフト サポート技術情報)
     
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