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ファイルのフルパス名を簡単に取得する方法

解説をスキップして操作方法を読む

デジタルアドバンテージ 打越 浩幸
2005/07/23
 
対象OS
Windows NT
Windows 2000
Windows XP
Windows Server 2003
Webベースのアプリケーションを利用する場合などでは、ファイルのフルパス名を表す文字列を直接指定する必要がある。
コマンド・プロンプト上で補完機能を使えば、フルパス名を取得することができるが、操作が面倒である。
エクスプローラからファイルやフォルダをコマンド・プロンプト上にドロップすれば、フルパス名が自動的に入力されるので、これをコピーして利用するとよい。
 
解説

 Windows OSは主にGUIで操作するOSであり、通常はキーボードからいちいちコマンド名やファイル名、パス名などを入力する必要はない。たとえ入力する必要が生じた場合でも、コマンド・プロンプト上で「入力補完機能」を利用すれば、比較的簡単にパス名を入力することができる。補完機能とは、[Tab]キーを押すと、該当するファイル名やフォルダ名などが自動的に検索され、入力できるようにするための機能である。

Windows TIPS:コマンド・プロンプトで入力補完機能を使う方法

 だがこの方法では、ファイル名を一階層ずつ入力しなければならないので、深いフォルダ階層の中にあるファイルの場合には、操作が面倒である。またWebブラウザを使ったアプリケーションなどで、テキスト・ボックスにフルパス名(UNC名)を入力しなければならない場合には利用できない。例えば、以下はVirtual Server 2005における、仮想ディスク・ファイル(.vhdファイル)のフルパス名(UNCでの指定も可能)を入力する場合の例であるが、[参照]ボタンが使えないため、この完全なパス名を得るのは簡単ではない。

フルパス名の入力の例
ファイルが深いフォルダ階層の中にある場合や、ネットワーク上のファイルの場合は、フルパス名を取得するのが困難である。特にWebブラウザ・ベースのアプリケーションの場合は、[参照]ボタンなどが用意されていないので、入力が面倒である。
  ここには、仮想ディスク・ファイル(.vhdファイル)のフルパス名(ローカルのディスク上のファイル名か、UNC名)を入力しなければならない。だがWebブラウザ・ベースのアプリケーションであるため、[参照]ボタンが使えず、完全なパス名を記述して、入力する必要がある。

 このようなケースでは、一般的には次のようにすることが多い。まずエクスプローラを起動して目的のフォルダを開き、まずアドレス・バーでフォルダ名のパス文字列を選択してコピーする。そしてフォルダ名部分までを目的の場所へ貼り付けてから、次はエクスプローラの右側ペインでファイル名をコピーし([F2]キーを押してコピーし、すぐに[Esc]を押してキャンセルすればよい)、それを先ほどのフォルダ名の後ろに、(「\」記号を付けて)貼り付ければよい。

 だがこの方法は非常に面倒である。しかしエクスプローラを起動するなら、もう少し簡単な方法がある。コマンド・プロンプトへファイルやフォルダをドロップするのである。


操作方法

 まず[スタート]メニューの[プログラム]−[アクセサリ]−[コマンド プロンプト]を起動する。よく使うのなら、あらかじめクイック起動バーなどに登録しておくとよいだろう。

 次はエクスプローラを開き、目的のファイルやフォルダを選択する。そして、選択したファイルやフォルダ名をドラッグし、コマンド・プロンプト上へドロップすればよい。

エクスプローラからドラッグする
エクスプローラでファイルやフォルダを選択し、それをドラッグすると簡単にフルパス名を取得できる。
  アドレス・バーにはフォルダのパス名が表示されているので、これをコピーしてもよい。だがファイル名部分は含まれていないため、ファイルの完全なパス名を取得することはできない。
  ファイルの名称。と組み合わせると、完全なパス名になる。

 この例では、ローカルのハードディスク上のファイルをドラッグしているが、[マイ ネットワーク]からネットワーク上のコンピュータをたどり、その中にあるファイルやフォルダをドラッグしてもよい。その場合は、\\servername\sharename\folder\path.extのように、UNC形式になる。

 コマンド・プロンプト上にファイルやフォルダをドロップすると、次のように、そのフルパス名が自動的に入力される。もしフルパス名中に空白文字などが含まれていると、パス名がダブルクォート記号("〜")で囲まれるので、必要ならば、この記号を手動で除去していただきたい。

コマンド・プロンプト上へドロップする
エクスプローラからファイルやフォルダ名をドラッグして、コマンド・プロンプト上へドロップすると、そのフルパス名が自動的に入力される。
  自動的に入力されたフルパス名。文字列中に空白文字などが含まれていると、回りが自動的にダブルクォート記号("〜")で囲まれる。

 いったん文字列が入力されたら、今度はこの文字列を選択してコピーし、目的の場所へ貼り付ければよい。コマンド・プロンプト上の文字列をコピーするには、システム・メニュー(ウィンドウのタイトル・バーの左端にあるアイコンシステム・メニュー・アイコンをクリックすると表示されるメニュー)から[編集]−[範囲指定]を選択し、コピーしたい範囲をマウスでドラッグしてから、最後に[Enter]キーを押すか、マウスの右ボタンを1回クリックする(参考記事参照)。これでテキストがクリップ・ボードにコピーされるので、後は目的の場所へ貼り付ければよい。

連載コマンド・プロンプト「コマンド ウィンドウにおけるコピーと貼り付け」

 ただし、コマンド・プロンプトに入力された文字列が複数行に渡っている場合は、コピーされたテキスト文字列も複数行に分かれてしまう。その場合は、行末の改行を削除して行を連結するという操作が必要なので、注意していただきたい。

 なお、以下の[簡易編集モード]を設定しておけば、コマンド・プロンプト上の文字列をマウスで直接選択し(ドラッグして選択する)、最後に[Enter]キーを押して、コピーすることができる。End of Article

簡易編集モードの有効化
簡易編集モードを有効にしておくと、いちいちメニューを使わず、マウスだけで文字列範囲の選択とコピー、貼り付け操作が可能になる。
  コマンド・プロンプトを起動後、システム・メニュー(ウィンドウのタイトル・バーの左端にあるアイコンシステム・メニュー・アイコンをクリックすると表示されるメニュー)の[プロパティ]を選択すると、このダイアログが表示されるので、[オプション]タブを選択する。
  このチェック・ボックスをオンにすると、マウスによる範囲選択とコピー、貼り付け機能が有効になる。
 
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