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Skypeの通話音質を安定向上させる

解説をスキップして操作方法を読む

デジタルアドバンテージ 小川 誉久
2007/03/30
 
対象ソフトウェア
Skype
Skypeは、インターネットを利用して、無料で音声通話やビデオ通話を可能にするサービスである。
ビジネス分野でも、このSkypeを利用して会議を実施するケースなどが増えてきた。
しかしインターネット上で利用していると、十分な音声品質が得られない場合がある。
通話する端末同士がVPN環境でLAN接続できるなら、先にVPN接続を行ってSkype接続することで、音声品質を向上させることが可能になる。
 
解説
検証「ネットワーク管理者のためのSkype入門
運用「仕事に使うSkype

 Skypeは、PtoP(Peer to Peer)の技術を利用して、インターネット上で音声通話やビデオ通話などを可能にするサービスだ。インターネット上のユーザー同士なら、世界のどこからでも音声・ビデオ通話が可能だ。必要なソフトウェアの入手から音声通話まで、すべて無料で利用できる(Skypeと通常の電話網間での通話を可能にするサービスもあるが、この場合には電話料金がかかる)。Skypeの詳細については、関連記事を参照されたい。

Skype
インターネットに接続さえすれば、世界のだれとでも音声通話やビデオ会議を無料で利用できる。

 Skypeでは、最大で9人までの同時通話(音声会議)が可能である。つまり、従来は高額な電話料金やサービス利用料金負担が不可欠だった国際電話や電話会議などが、すべて無料で利用できるわけだ。このため昨今では、このSkypeを業務に利用する企業も増えている。

 非常に便利なSkypeだが、時として通話品質が非常に低く、実用的な通話が困難な場合がある。具体的には、ノイズが混入したり、音声がとぎれとぎれになったり、ひどいエコーがかかったりする場合がある。

 このような音声品質低下の大きな原因の1つは、通信品質の悪いネットワークを経由して通信していることが挙げられる。何度か再接続をしてみて、音声品質が大きく変わるようならこの原因である可能性が高い。

 万能策とはならないが、VPN(仮想プライベート・ネットワーク)接続を利用できるなら、通話するノード同士をVPNで接続し、なるべく安定して通信できるようにすることで、クリアな音声品質を確保できる可能性がある(必ずしも効果を保証できるわけではないが、編集部内で実験した限りでは、十分効果が確認できた)。

操作方法

 Skypeでは、PtoPの技術を応用して音声通話を実現している。一般にPtoP接続では、特別なTCPポートなどを使うため、ファイアウォール環境での接続性が問題になりやすい。現在の企業LANは、例外なくファイアウォールで外部との接続を制限しているので、ファイアルォールが接続の障害になるようでは自由な通話はできない。

Skypeの通信メカニズム

 これに対しSkypeでは、スーパー・ノードと呼ばれるインターネット上の第三者ノードを経由して通話するノードを接続することで、ファイアウォールが存在してもノード同士が通信できるようにしている。Skypeの通信メカニズムについては関連記事を参照されたい。

 以下は、Skypeで通信中の状態を、netstatコマンドで確認したところである。

Skypeで相手と接続し、netstatコマンドを実行する
ファイアウォールの内部から、外部のSkypeノードに接続し、netstatを実行したところ。見覚えのない接続先が並んでいることに気付く。これらはSkypeが中継ノードとして利用しているスーパー・ノードや通話相手のアドレスである。
  最初にSkypeのノードにログオンするための接続。左側の192.168.2.*はローカルのコンピュータに付けられているネットワーク・アドレス、右側は通信相手のアドレスである。
  相手との通話のための接続。相手のノード(もしくはスーパー・ノード)と直接接続されている。通話相手のIPアドレス(125.29.1X.XXX)は、グローバルIPアドレスであることに注意。

 Skypeでは、通話に参加しているノード同士では、なるべく直接接続して通信を行おうとする。だがファイアウォールの構成などによって直接通信ができない場合は、スーパー・ノードを介して接続される。また直接通信できる場合であっても、インターネットを経由していると、ほかの通信の影響を受けたり、ファイアウォールでのオーバーヘッドなどにより音声の品質が劣化する。

 しかしファイアウォールを維持したまま、スーパー・ノードを経由せずに直接Skypeノード同士を接続する方法がある。VPNを利用するのだ。VPNは、グローバル・ネットワークを利用しながら、仮想的なプライベート・ネットワークを構築する技術である。VPNで接続されたノード同士は、あたかも同一LANに存在するかのように振る舞えるので、Skypeノード同士も直接接続できる可能性が高い。外部向けのVPN接続サービスを用意する必要があるので、だれでも手軽に利用できるとはいえないが、これなら安全性は維持したまま、Skypeの音声品質を安定的に向上させることができる(インターネットVPNの場合は、結局はインターネットを使っているので、あまり効果はないだろうと思うかもしれないが、実際使ってみると明らかに通話品質は向上している)。

 具体的には、Skypeで通信したい各ノードにまずVPNで接続してもらい、同一LANでお互いを認識できる状態にしてから(同一ネットワーク上に所属する状態にしてから)、Skypeでノードを接続する。ここで注意が必要なのは、接続するノード同士は必ず同一サブネット、つまり同じネットワーク・アドレスとネットマスク構成にすること。サブネットが異なると、直接接続ができなくなる。

 以下は、VPNで接続した後にSkypeノードでnetstatを実行したところだ。先ほどとは異なり、VPNで取得したアドレスへ接続していることが分かる。End of Article

VPN環境でSkype接続し、netstatを実行したところ
先ほどとは異なり、えたいの知れないスーパー・ノードとの接続は存在しない。
  最初にSkypeのノードにログオンするための接続。これは先ほどと同じ。
  相手との通話のための接続。通話相手のIPアドレスが、自分のネットワーク・アドレスと同じであることに注意(この例にある192.168.2.208はVPNで割り当てられたアドレス。グローバルIPアドレスではなく、ローカルIPアドレスになっている)。そのため、ローカルのLAN上で直接通話しているのと同じ状態になる。
 
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