| [System Environment] | |||||||||||||
リモート・デスクトップの描画設定を変更してレスポンスを向上させる
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| 解説 |
Windows 2000 Server/Windows Server 2003のターミナル・サービスや、Home Edition以外のWindows XPのリモート・デスクトップ(以下まとめてリモート・デスクトップ)を利用することで、遠隔地のデータセンターにあるサーバをリモートで管理したり、外出先から社内のコンピュータに接続してあたかもそのコンピュータそのものを操作しているように使ったりすることができる。
リモート・デスクトップでは、サーバのメモリの上に仮想的な画面を作成し、描画によって変更があった部分(差分)のデータだけを効率よくクライアントに送ることによって、リモートからの操作を実現している。ところがPHSや電話回線といったネットワークの帯域が狭い回線を利用して接続すると、差分のデータを送信するだけでも帯域が足りず、結果としてリモート・デスクトップのレスポンスが低下してしまう。
これを抑えるため、ネットワークの帯域に応じて、デスクトップの描画方法を変更したり、背景を省略したりするなどの最適化が可能となっている。また、フォントのビットマップデータをクライアント側へキャッシュするなどして、送信するべきデータを抑制することも可能だ。ネットワークの帯域に合わせて、これらの機能を設定することで、狭い帯域であっても、それなりのレスポンスでリモート・デスクトップを利用することができる。
| 操作方法 |
ネットワークの帯域に応じたデスクトップの描画方法などを設定するには、リモート・デスクトップ接続クライアントで、接続前にオプションを変更する。いったん接続してしまうと、後から変更することはできないので、すでに接続している場合は、いったん「切断」し、再接続前に設定するとよい。
リモート・デスクトップ接続クライアントを起動し([スタート]−[すべてのプログラム]−[アクセサリ]−[通信]−[リモート デスクトップ接続]または[スタート]−[アクセサリ]−[リモート デスクトップ接続])、[オプション]ボタンをクリックする。オプションが設定可能なタブが表示されるので、[エクスペリエンス]タブをクリックし、プルダウン・リストから回線速度を選択すればよい。また、描画などを省略したい項目に合わせて、「次の設定を許可する」以下のチェックを外す。ただし「ビットマップのキャッシュ」を外すと、逆に転送するデータ量が増えてしまうので、これはチェックしたままにしておく。
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| リモート・デスクトップ接続クライアント 6.0の[エクスペリエンス]タブ | ||||||
| 接続速度に応じて、描画するべきオブジェクトの最適化を行うための設定。デスクトップの背景の描画を省略したり、ドラッグ中にはウィンドウの中身の再描画を省略したりできる。リモート・デスクトップ接続クライアント 5.xでは、[フォント スムージング][デスクトップ コンポジション]の項目がない。 | ||||||
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| モデム (28.8Kbps) |
モデム (56Kbps) |
ブロードバンド (128Kbps〜1.6Mbps) |
LAN (10Mbps〜) |
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| デスクトップの背景 | − |
− |
− |
○ |
| フォント スムージング | − |
− |
− |
○ |
| デスクトップ コンポジション | − |
− |
○ |
○ |
| ドラッグ中にウィンドウの内容を表示 | − |
− |
○ |
○ |
| メニューとウィンドウ アニメーション | − |
− |
○ |
○ |
| テーマ | − |
○ |
○ |
○ |
| ビットマップのキャッシュ | ○ |
○ |
○ |
○ |
| 回線速度と[エクスペリンス]タブの設定項目の関係 | ||||
| 回線速度を選ぶと、速度に応じて各チェック・ボックスが自動的にオン/オフ設定される。ただしこれはあくまでも速度ごとの推奨設定の初期値であり、環境に応じて個別にオン/オフしてもよい(その場合、回線速度は「カスタム」と表示される)。 | ||||
| 設定可能項目 | 説明(チェックを外した場合の挙動) |
| デスクトップの背景 | デスクトップの背景を省略して単色で表示させる |
| フォント・スムージング | フォント・スムージングを使用しない |
| デスクトップ・コンポジション | Windows Aeroのデスクトップ・コンポジション機能(デスクトップ上のアプリケーション・ウィンドウなどを、クライアント側で合成して表示する機能)を利用しない(Windows Vistaのリモート・デスクトップへ、Aeroが有効になっているWindows Vistaから接続した場合にのみ利用可能) |
| ドラッグ中にウィンドウの内容を表示 | ウィンドウをドラッグする場合にウィンドウの内容を表示せずに枠だけを表示させる |
| メニューとウィンドウ・アニメーション | メニューとウィンドウのアニメーション機能を利用しない |
| テーマ | テーマを使用しない |
| ビットマップのキャッシュ | ローカルにビットマップをキャッシュしない |
| [エクスペリンス]タブで設定可能な項目 | |
| [ビットマップのキャッシュ]のみチェックを外すと、送信するデータ量が増える。そのほかの項目は、チェックを外すと送信するデータ量が減る。 | |
特にリモート・デスクトップでの接続先のデスクトップの壁紙にフルカラーの写真などが使われている場合は、ウィンドウを少し動かしただけでも、多くのデータが転送される。その場合は、[デスクトップの背景]のチェックを外すと、背景の壁紙がなくなり、単色表示となるため、データ転送量を大幅に減らすことができる。
設定変更の効果は?
ちなみにPHSの128Kpbs(4xパケット通信)で、すべてのチェックをつけた状態で、Windows Vista(壁紙とテーマあり)に、Windows XP SP2(リモート・デスクトップ接続クライアント 6.0)でリモート・デスクトップ接続したところ、デスクトップが完全表示されるまで約12分かかった。メニュー表示のレスポンスも悪く、実用になる状態ではなかった。そこで、「デスクトップの背景」のチェックを外したところ、デスクトップが完全表示されるまでの時間は約4分と劇的に短くなったものの、やはりメニュー表示のレスポンスは悪かった。さらに「ビットマップのキャッシュ」のみをチェックした状態では、デスクトップが完全表示されるまでの時間が約1分30秒となり、メニュー表示も若干遅いものの、十分に実用になる状態にまで改善した。
このようにリモート・デスクトップを利用していて、レスポンスが悪いと感じたら、[エクスペリンス]タブの設定を変更してみるとよい。見た目の派手さはなくなるが、実用上、壁紙やテーマがなくなっても困ることはないだろう。![]()
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