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リモート・デスクトップでリモート・コンピュータからローカル・ドライブを利用する(RDC 5.x編)

解説をスキップして操作方法を読む

デジタルアドバンテージ 島田 広道
2008/02/01
対象ソフトウェア
Windows 2000
Windows XP
Windows Server 2003
リモート・デスクトップを利用すると、あたかもローカル・コンピュータのようにリモート・コンピュータの画面やキーボード/マウスを操作できる。
しかしデフォルトではローカル・コンピュータのドライブ(ローカル・ドライブ)をリモート・コンピュータからアクセスできず、ローカル−リモート間で直接ファイルをやりとりできない。
ローカル・コンピュータ上でリモート・デスクトップ接続(RDC)のオプションを変更すれば、リモート・コンピュータからローカル・ドライブを利用できるようになる。

解説

 Windows XPから搭載された「リモート デスクトップ」機能は、リモートからコンピュータをGUIベースで操作するための機能であり、管理用途だけなく、リモート・コンピュータ上にインストールされたアプリケーションなどを利用するために、広く使われている便利な機能である。

 リモート・デスクトップでは、リモート・コンピュータの画面表示やキーボード/マウス入力がローカル・コンピュータに振り向けられる。しかしデフォルトではハードディスクなどのドライブは振り向けられない。つまり、リモート・コンピュータ上のアプリケーションでローカル・コンピュータ上のファイルを開いて編集する、といった「自然な」行為も、デフォルトではできない。ファイルのコピーも不可能だ。

 ローカル・コンピュータとリモート・コンピュータの間でファイル共有が利用できれば、上記のような行為も可能だ。しかし両コンピュータが同じネットワーク上に存在しない場合、ファイアウォールなどでファイル共有のプロトコルが遮断されている場合が多く、あまり現実的ではない。

 このような場合、リモート・デスクトップ接続(RDC: Remote Desktop Connection)の設定を変更すれば、リモート・コンピュータにローカル・コンピュータのドライブ(ローカル・ドライブ)を接続できる。すなわち、画面やキーボード/マウスと同様にドライブも、ローカルに存在するかのように利用できるようになる。

操作方法

リモート・コンピュータ上でローカル・ドライブを利用する際の注意点

 リモート・コンピュータからローカル・コンピュータのドライブ(ローカル・ドライブ)をアクセスできるようにすることは、いくつかのセキュリティ上の危険が生じる可能性がある。例えばどちらかのコンピュータにウイルスが感染していた場合、ローカル・ドライブを介して、もう一方のコンピュータに伝染してしまうおそれがある。

 また、ローカル−リモート間で簡単にファイルがコピーできることから、情報漏えいの危険性も高まる(ただし、リモート・デスクトップで接続されたローカル・ドライブには、リモート・コンピュータ上のほかのユーザーから直接アクセスできるわけではない)。

グループ・ポリシーでリモート・デスクトップからのローカル・ドライブ利用を禁止する

 こういった理由から、ローカル・ドライブの接続はリモート・コンピュータ側で禁止できるようになっている。もし禁止されていたら、以下に記す手順を実行してもローカル・ドライブの接続はできない。リモート・コンピュータ側でのローカル・ドライブ接続の禁止/許可については、関連記事を参照していただきたい。

 また、Windows 2000 Serverのターミナル・サービスの場合、以下に記す手順ではローカル・ドライブにアクセスできない。リモート・コンピュータのOSがWindows XP/Windows Server 2003/Windows Vistaであれば、ローカル・ドライブへのアクセスは可能だ。

リモート・デスクトップからローカル・ドライブを利用する(RDC6編)
RDCのバージョンを調べる

 そのほか、本稿はリモート・デスクトップ接続(RDC) バージョン5.xを対象としており、RDC 6.xには当てはまらない部分がある。RDC 6.xでの設定方法や、RDC 5.x/6.xを区別する方法については、関連記事を参照していただきたい。

ローカル・ドライブを利用するための設定変更方法

 リモート・コンピュータ上でローカル・ドライブを利用するには、ローカル・コンピュータ上でリモート・デスクトップ接続(RDC)の設定を変更する必要がある。それにはまず、[スタート]ボタンの[すべてのプログラム]−[アクセサリ]−[通信]−[リモート デスクトップ接続]を実行してRDCを起動する。次に、デフォルトでは各種設定用のタブが表示されないので、[オプション]ボタンをクリックしてタブを表示させてから、[ローカル リソース]タブを選択する。そこで表示される[ローカル デバイス]枠の[ディスク ドライブ]チェック・ボックスをオンにすると、ローカル・ドライブが利用できるようになる。

RDCのローカル・リソース関連の設定タブ
ローカル・コンピュータの音源やドライブといったリソースをリモート・コンピュータから利用するには、このタブで設定を行う。
各種設定用のタブが表示されていない場合は、まずこのボタンをクリックする。
このタブを選択する。
リモート・コンピュータからローカル・ドライブを利用するには、このチェック・ボックスをオンにする(デフォルトはオフ)。

 あとは普段の接続時と同様に、[全般]タブでリモート・コンピュータ名やユーザー名などを指定して[接続]ボタンをクリックする。ここで以下の警告メッセージが表示された場合は、[OK]ボタンをクリックするとリモート・コンピュータへの接続が始まる。

ローカル・ドライブ利用時に表示される警告
前述のとおり、リモート・コンピュータからローカル・ドライブを利用できるようにすることはセキュリティ上の危険があるため、このような警告が表示される。
次回の接続時から警告を表示させないようにするには、このチェック・ボックスをオンにする。
リモート・コンピュータに接続するには、このボタンをクリックする。

リモート・コンピュータ上でローカル・ドライブにアクセスする方法

 リモート・コンピュータのデスクトップが表示されたら、Windowsエクスプローラでローカル・ドライブにアクセスできることを確認しよう。各ローカル・ドライブは以下の画面のように、[マイ コンピュータ]の「<ローカル・コンピュータ名><ローカル・コンピュータ上でのドライブ名>」という名称で表示される。

リモート・コンピュータに接続されたローカル・ドライブの例
RDC 5.xでは、ローカル・コンピュータでドライブ名が割り当て済みの全ドライブがリモート・コンピュータに接続される。
接続されたローカル・ドライブの一覧。[名前]列の「MK2-WXP-001 の A」は、「MK2-WXP-001」がローカル・コンピュータ名、「A」がローカル・コンピュータでのドライブ名をそれぞれ表している。

 これらのローカル・ドライブをコマンドラインからアクセスするには、「\\tsclient\<ドライブ名>」というUNC形式のパスを指定する。ローカル・コンピュータの実際のコンピュータ名に関係なく、UNCのサーバ名は必ず「tsclient」である点に注意すること。例えばローカル・コンピュータのC:\Documents and Settingsフォルダをアクセスするには、以下のパスを指定すればよい。

\\tsclient\C\Documents and Settings

特定ドライブのみ接続は不可

 RDC 5.xの場合、特定のローカル・ドライブだけ接続することはできず、ドライブ名が割り当てられた全ローカル・ドライブが強制的にリモート・コンピュータからアクセスできるようになる。ハードディスクはもとより、CD/DVDドライブやフロッピー・ドライブ、メモリ・カード・リーダ/ライタ、ドライブ名が割り当てられたネットワーク・ドライブもその対象となる。特にローカル・コンピュータのドライブ名が割り当てられたネットワーク・ドライブは、本来「ローカル」ではないのだが、やはりリモート・コンピュータに接続されてしまうので注意したい。

アクセス権はRDCを起動したユーザー・アカウントに依存

 リモート・コンピュータ上でローカル・ドライブ(NTFS)のアクセス権を確認すると、いずれのファイル/フォルダもEveryoneに対してフル・コントロールが割り当てられている、と表示される。しかし実際には、ローカル・コンピュータ上でRDCを起動したユーザー・アカウントに対するアクセス権が適用される(リモート・コンピュータへのログオン時に指定したユーザー・アカウントとは関係ない)。

 例えば、ローカル・コンピュータ上に、あるユーザーからのアクセスを拒否するように設定されたフォルダがあったとする。そのユーザーでRDCを起動した場合、リモート・コンピュータ上でも、そのフォルダへのアクセスは拒否される。

 もしリモート・コンピュータ上でアクセス拒否のエラーが生じたら、ローカル・コンピュータ上で対象ファイル/フォルダのアクセス権を確認し、その上でアクセス権を変更したり、RDCを別のユーザーで起動しなおしたり、といった対処をすればよいだろう。End of Article

関連記事(Windows Server Insider)
  リモート デスクトップで遠隔操作する(Windows XPの正体)
  強化されたターミナル・サービス(Windows Server 2003完全ガイド)
  ターミナル・サービスによるクライアントの仮想化(Windows Server 2008の基礎知識)
     
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