XSLはなぜXSLTとXSL-FOに分かれているのか
XSLには、XSLTとXSL-FOの2種類に分かれていると本で読んだのですが、なぜ2つに分かれているのですか? それぞれの機能はどう違うのでしょうか。

回答/富士ソフトABC株式会社 技術調査室
2001/2/6

 XSL(Extensible Stylesheet Language)は2つの機能を持っています。1つはデータ構造の変換、そしてもう1つは書式設定です。データ構造の変換を行う方をXSLT(XSL Transformations)と呼び、書式設定を行う方をXSL-FO(XSL Formatting Objects)と呼んでいます。

 XSLTはXML文書のデータ構造を変更したり、加工したりします。例えば、下図のようにデータ構造を変更したり、XPathを使って計算したりして新たにデータを追加します。XSLTを利用して、XML文書をXHTMLへ変換するといったことはよく行われています。

XSLTによる変換
XSLTではXML文書のデータ構造の変更や加工を行う

 一方のXSL-FOは、XML文書を表示するための書式を定義します。XML文書を表示する際のマージンや色、文字サイズといったさまざまな書式が定義できます。XSLは2000年2月28日に勧告候補のレビューが締め切られる予定です。

 XSL-FOはまだ実際にはあまり使われていません。現在では、XML文書の書式を整えて表示する方法として、XML文書をXSLTを利用してHTMLへ変換し、HTMLのスタイルシートなどを用いてWebブラウザで表示することが一般的に行われています。

 

「Ask XML Expert」

 



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