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Super Audio CD

【スーパー・オーディオ・シー・ディー】

別名
SACD (Super Audio CD) 【エス・エー・シー・ディー】
スーパーオーディオCD (Super Audio CD) 【スーパー・オーディオ・シー・ディー】

最終更新日: 2001/08/01

 次世代の音楽用CDフォーマット。現行のCD-DAで規定される2チャンネル、16bit、44KHzのオーディオ・フォーマットをはるかにしのぐ、高性能な音楽記録用フォーマットとして開発された。ソニーとオランダのRoyal Philips Electronics社が共同で開発した。1997年9月に提案され、1999年に最終仕様(Ver.1.0)がまとめられた。省略してSACDと呼ばれることもある。

 SACDは、広く普及したオーディオCDとの上位互換性を保ちながら、記録密度を大幅に向上させ、よりクォリティの高い音楽データの収録や、追加チャネルのデータの収録、文字やグラフィックスなどのデータを記録可能にする。SACDは、レーザーピックアップから見て半透明の層と、その奥にある完全反射層という2層構造をしている。

 このうち完全反射層は、従来のCDとの互換性を実現するレイヤで、ここには従来のCDフォーマットによるデータが記録される。SACD対応でないプレイヤーは、この互換レイヤだけを読み取るので、SACDで記録されたタイトルでも古い音楽CDプレイヤーで再生することが可能である。

 これに対し半透明層には、SACDで新たに追加された高密度フォーマットのデータが記録される。SACD対応のプレイヤーは、この層を読み出すことで、SACDによる高音質のデータ、追加チャネルのデータ、グラフィックスなどの追加データを再生できるようになる。SACDでは、DSD(Direct Stream Digital)と呼ばれる新しいオーディオ・エンコーディング方式が採用された。なおSACDに記録されたデータには、電子透かし(digital watermarking)技術を利用した不正コピー対策が施されている。

 次世代の大容量音楽CDフォーマットとしては、このSACDのほかに、DVD-Videoの技術をベースにしたDVD-Audio仕様も作られている。DVD-Audioでは、音楽データのエンコード方式として従来の音楽用CDと同じPCM方式が採用されており、DSDを採用したSACDとの互換性はない。純粋な音楽データの記録・再生という意味では、DSDのほうが、よりクォリティの高い音楽再生が可能とされているが、どちらが広く普及するかは市場の判断にまかされている。

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