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CD-MRW

【シー・ディー・エム・アール・ダブリュー】

別名
Mount Rainier 【マウント・レイニア】
Mt. Rainier (Mount Rainier) 【マウント・レイニア】

最終更新日: 2002/11/10

  CD-RWをベースに、フロッピーディスクやMOなどのリムーバブル・メディアと同等の使い勝手を提供する規格。「Mount Rainier(Mt Rainier)」とも呼ばれる。Philips、Compaq Computer、Microsoft、ソニーの4社をコア・メンバーとして、多くのベンダが賛同している。

 MOディスクやフロッピーディスクのように、Windowsのエクスプローラからドラッグ&ドロップでCD-RWにデータを書き込むためには、2002年時点では、パケットライトをサポートしたサードパーティ製ソフトウェア(パケットライティング・ソフトウェア)を利用する必要がある(Windows XPではOSがラインティグ機能を標準で装備する)。しかし、この方式はほとんどのOSが標準でサポートしていないため、書き込みにサードパーティ製ソフトウェアが必要なだけでなく、読み出すためにも専用のリーダー・ソフトウェアが必要になる。また、市販のメディアをパケットライティング・ソフトウェアで利用するには、事前にフォーマット作業を行わなければならず、買ってすぐに使えるというわけでもない。こうした問題を解決するのがCD-MRWの最大の目的である。

 CD-MRWでは、ハードウェア(ドライブ)によるデフェクト(不良セクタ)管理、セクタ・サイズの2Kbytes固定化、コマンド・セットの統一を行い、OSによる標準サポートを実現する。従来のパケットライトでは、パケットライティング・ソフトウェアが不良セクタの管理や、OSから渡される2Kbytes単位のデータを64Kbytesの固定長パケットにまとめて書き込む、といった処理を行っている。こうした処理をハードウェア側に移すことで、OSによるサポートを容易にしている。また、ドライブごとに微妙に異なるコマンド・セットに、ライティング・ソフトウェアが個別対応しているというCD-RWドライブの現状を改め、CD-MRWではMMC-2(マルチメディア系データを扱うための標準コマンド・セット)を拡張した統一コマンド・セットを採用し、OSの対応を簡略化している。加えて、メディアのフォーマット作業を、ハードウェアによるオンデマンドのバックグラウンド処理とすることで、ユーザーは購入したメディアをドライブに入れるだけですぐに使えるようになるという特徴を持っている。

 すでに、CD-R/RWドライブ側ではCD-MRWに対応する製品が次々と登場しており、開発コード名「Longhorn(ロングホーン)」で呼ばれる次世代Windowsでは、CD-MRWが標準でサポートされる予定だ。

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