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LinuxPPC (Linux for PowerPC system)

【リナックス・ピー・ピー・シー】

最終更新日: 2006/01/25

 Intelプロセッサを搭載するPC/AT互換機を対象に開発されたLinuxを、Motorola PowerPCプロセッサを搭載するPowerMacintoshなどのシステム向けに移植したもの。LinuxPPCの移植作業は、Linux/PPCプロジェクトによって進められている。1999年6月には、PC/AT互換機版Linuxとソースレベルでの完全な互換性を備えたLinuxPPC 1999(Release 5)が発表された。LinuxPPCの稼働対象システムとしては、Apple社のPowerMacシリーズおよびiMac、IBM社/Motorola社のPRePワークステーションおよびCHRPマシン、Amiga社のPower-UPシステム、およびMotorola社のMBXやRPXなど一部の組み込みシステムなどである。マルチプロセッサ搭載システムもサポートされるが、これがサポートされるのはPowerMacシリーズのみである。

 LinuxPPCは、PC/AT互換機向けのLinuxパッケージとして人気の高い「RedHat Linux」をベースに、PowerPC搭載システム向けに移植されたLinuxオペレーティングシステムである。1999年6月に発表されたLinuxPPC 1999では、LinuxカーネルとしてLinux 2.2を搭載、共有ライブラリとしてはglibc 2.1を搭載し、PC/AT互換機向けのLinuxとのソースレベル互換を確立した。このためPC/AT互換機版Linux向けに開発されたソフトウェアは、基本的に再コンパイルするだけで、LinuxPPC上でも実行可能になる。

 このほかLinuxPPC 1999では、(1)前バージョン(LinuxPPC Release 4.1)に付属していたRedHat Linux版のインストーラに加え、新開発のインストーラを追加し、ユーザーがLinuxPPCのWebサーバに接続するだけで、将来バージョンをダウンロードできるようにした、(2)グラフィカルユーザーインターフェイスとして「GNOME desktop system」を採用し、各種のグラフィックステーマなどを利用可能にした、などの拡張が行われた。

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