ICDロゴ

ハードディスク (hard disk)

別名
ハードディスク・ドライブ (hard disk drive)
固定ディスク (fixed disk) 【コテイ・ディスク】
HD (Hard Disk) 【エイチ・ディー】
HDD (Hard Disk Drive) 【エイチ・ディー・ディー】

最終更新日: 2002/06/04

 コンピュータ・システムにおける最も標準的なデータの記憶装置。オペレーティング・システムやアプリケーション・プログラムを格納するほか、ユーザー・データや作業用データなどを格納するために使用される。現在主流の3.5インチ型ハードディスク・ドライブでは、1台で100Gbytes以上の記憶容量を持ち、数十Gbytes/secという高速でデータを読み書きすることができる。

 ハードディスクは、ガラスやアルミなどの円板に磁性体を塗布/蒸着したディスク(「プラッタ」という)を高速で回転させ、磁気的にデータを記録する装置である。プラッタ上には同心円上に多数のトラックが配置され、さらにトラック内には規則正しくセクタ(データを読み書きする単位。通常は1セクタは512bytes〜数Kbytes)が並んでいる。データを読み書きする場合は、まず読み書きヘッドを目的のトラック上へ移動させ(これを「シーク」という)、さらに目的のセクタがヘッドの下まで回転してくるのを待って、データの読み書きを開始する。このシーク待ちと回転待ち時間がハードディスクのアクセス時間(データの転送が開始されるまでの時間)になるが、これは一般的には数msec必要である。いったん転送が開始されれば、あとは回転速度と記録密度に応じてデータの転送速度が決まる。1枚のプラッタの両面を使ったり、さらに複数のプラッタを同時に使えば、1回のシークで同じ位置にある複数のトラックにアクセスすることができるので、性能が向上する。

 当初のハードディスクは、直径が10インチ以上もある大型のディスクを使い、1台あたり数M〜数十Mbytes程度の容量を持っていた。またヘッド部分や回転機構はそのままで、プラッタ部分だけを取り替えて使うものもあったが、現在では、ヘッドやディスク、モータなどを一体型の密閉構造にしてほこりの侵入を防ぎ、さらにヘッドの位置決め精度などを高めることによって、高速、大容量化を図っている。ディスク部分を交換することができないので固定ディスクとも呼ばれる。

ハードディスク
ハードディスク
3.5インチ・ハードディスクの内部を開けたところ。通常は密封されており、一度開けるとほこりが入って故障してしまう。右側の丸い円板が磁性体を塗布したプラッタ。これが回転してデータを記録する。左上から伸びているレバーの先端に磁気ヘッドがある。これを左右に動かすことにより、目的のトラック上へ移動させる。この例では、2枚のプラッタの両面に記録して、総容量を増やしている。

Copyright (C) 2000-2007 Digital Advantage Corp.

アイティメディアの提供サービス

キャリアアップ