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LMHOSTSファイル (Lan Manager hosts file)

【エル・エム・ホスツ・ファイル/ランマン・ホスツ・ファイル】

最終更新日: 2002/04/26

 NetBIOS名とIPアドレスの対応を表すための静的なデータベース ファイル。NBTプロトコルを使ったWindowsネットワーク環境では、ホスト名(NetBIOS名)からそのホストの持つIPアドレスを求めるためにさまざな方法が使われるが、LMHOSTSファイルもそのうちの1つ。LMHOSTSというテキスト ファイルにホスト名とIPアドレスの対応を記述しておき、必要に応じてこのファイルを検索することによって、IPアドレスを求める。このファイルは、Windows 9xでは、C:\Windowsなどのシステム ディレクトリに、Windows NT/2000では、%systemroot%\System32\Drivers\Etcディレクトリに置くことになっている。

 LMHOSTSファイルの書式は、その名のとおり(LMはWindowsネットワークの前身であるLAN Managerの略、HOSTSはhostsファイルのこと)、UNIXなどで使われるhostsファイルの書式に似ており、それにNetBIOS向けの拡張が施されている。たとえば次のようなものである。

# sample lmhosts file
192.168.0.10 rhino    #PRE  #DOM:networking
192.168.0.11 "appname \0x14"
192.168.0.12 popular  #PRE

 hostsファイルでは、行の先頭にIPアドレスがあり、その後ろに文字列によるホスト名を1つないし数個記述するが、これはLMHOSTSファイルでも同様である。しかし、「#」記号で始まる特別な予約語がいくつか定義されている。たとえば、「#PRE」は、そのエントリを初期化時にNetBIOSネーム キャッシュにプリロードすることを表し、「#DOM:<名前>」は、そのエントリがドメイン コントローラであることを示す。また「"appname \0x14"」という行は、そのNetBIOS名が特別なアプリケーション サーバであることを示している。NetBIOS名は常に16bytesであり、その最後のバイトの値が、たとえば0x14ならばアプリケーション サーバを表す、などと決められているので、このような記述方法を使う。

 LMHOSTSファイルは、ルータを越えた場所にあるドメインへログオンしたり、そのようなドメイン間で信頼関係を結んだりする場合に使われることが多い。しかし現在のWindowsネットワーク環境では、各ホストに与えられるIPアドレスはDHCPなどで動的に割り当てられるのが一般的なので、静的なエントリしか記述できないLMHOSTSファイルでは対応できないことが多い。そのため、現在ではWINSなどの方法が広く使われている。

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