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BPM実現に必須となる組織能力と個人能力を測定する

生井 俊

2007/5/9

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OCEB-OMG Certified expert in BPM──OMG認定BPM資格試験概要

	Speaker 株式会社ストラタジーナム UTI技術顧問 山本 哲也氏

　OMGのBPM資格であるOCEB（OMG Certified expert in BPM）の概要をお話しいたします。

　下の図は、ビジネスプロセス・アーキテクチャとして一般的に使われているものです。この中で、OCEBがフォーカスするのは右側に矢印で示したエリアになります。

ビジネスプロセス・アーキテクチャ

　戦略/エンタープライズレベルの基礎概念から、ビジネスプロセスレベル、実装レベルまでを包括し、ITでいう概念設計や要件定義、上流工程の辺りまでが試験対象です。実装レベルでは、ジョブ設計、トレーニング、ナレッジマネジメントなど人間系のシステム「HR領域」と、BPMS、BAM、アプリケーション開発、ERP導入、データベースなど「IT領域」の大きく2つに分かれます。

　BPM資格試験は、BPM関連図の解釈、BPM図の書き方など読み書きに焦点を当てた、実務家向きの試験です。ビジネスとテクニカルの両方が分かる人が限られていることもあり、「ビジネストラック」と「テクニカルトラック」の2つのトラックからなります。入門・中級・上級の3つのレベルを用意します。

OCBPP体系

　入門レベルは、2007年6月に規定される予定です。BPMN（Business Process Modeling Notation）中心の出題になります。それから、SBVR（Semantics of Business Vocabulary and Rule）、BPMM（Business Process Maturity Model）、SOAの基礎、BPM全般に対する基礎知識が必要です。実務者でBPMNを書けるレベルの人は、テクニカルもビジネスも関係なく両方をカバーする。この部分が、2つのグループの共通言語になります。お互いがコミュニケーションするときに、このレイヤの言語で話をすることになるわけです。

　そこから、ビジネストラックとテクニカルトラックの2つに分かれます。ビジネストラックでは、BPMN、BMM（Business Motivation Model）、バランスト・スコアカード、サプライチェーン・マネジメント、SBVR、BPMMなどが範囲です。恐らく2〜3カ月のうちに標準化されます。ISO 9000や6σはOMGのスタンダードではありませんが、これも試験対象になります。バランスト・スコアカードやサプライチェーン・マネジメントも同様です。ペトリネット理論も出題されます。これは、在庫管理プロセスなどで使うプロセスの数学モデルなのですが、数式を使わない程度のレベルで問います。原則として、ビジネストラックではUMLとか数式とか、そういったものは使わずにテストします。

　それに対してテクニカルトラックは、「どうやって作るか」に特化されています。BPMN、BPDM（Business Process Definition Metamodel）、ワークフロー・パターン、SOA、WebXMLビジネスプロセス・スキーマ、BPEL4WSなどが範囲です。それから、作り込みとしてBPRI（Business Process Runtime Interfaces）、そして先ほど出てきたSBVR、PRR（Production Rules Representation）、ペトリネット理論が比較的テクニカルな形で出題されます。

　今後のスケジュール（仮のマイルストーン）は、まず試験内容の最終案、スコア作成委員の決定を6月までに行います。その後、開発して年末年始当たりがパイロットテストです。トレーニングコースを開発するトレーナーと、このタイミングで書籍を書かなくてはいけない書籍関係者、コンサルタントが対象になります。来春ぐらいに本番が開始されるというのが、過去の例から見たおおよそのスケジュールになります。

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