ビジネスソフト ヒント×テクニック
ビジネス一般


大きなサイズのファイルを取引先に送るには?

ビーコミュニケーション
加藤 恭子

2006/9/12

PowerPointデータを電子メールに添付して送信しようとしたら、ファイルサイズが大きすぎて送信不可だったことはないだろうか? そんなとき便利なのが、無料のオンラインストレージ・サービスだ。

- PR -

 マーケティング担当者は広告制作やイベント/発表会の準備で、画像データやプレゼンテーションソフトのファイルなど、サイズの大きなデータのやりとりをする機会がけっこう多いものです。巨大ファイルの送付は、意外に面倒なものです。

 「大規模なデータのやりとりといっても、ZIPなどで圧縮して電子メールで送ればいいじゃない」──そんな声が聞こえてきそうですが、たくさんの画像が貼り付けられたPPT(PowerPointファイル)などは、ZIP圧縮してもあまり小さくなりません。そのうえ、送付先の企業によっては、メールサーバで2Mbytesを超えるファイルは受け取れない設定になっていたりと、受信側の問題もあり、メガクラスのファイルの送付には苦労します。

 もちろん世の中には分割圧縮をしてくれるソフトやPtoPの技術を使ったファイル交換ソフトなどもありますが、受信側の担当者に必ず使いこなせるというわけでもありません。

 そんなとき無料で使えるサービスが「宅ふぁいる便」です。

紹介リンク


画面1 「宅ふぁいる便」

 「宅ふぁいる便」は、大阪ガスグループのエルネットが運営するオンラインストレージ・サービスです。最近、事前登録制となりましたが、相変わらず無料で50Mbytesまでのファイルを送ることができます。受信側の手順としては、ダウンロード先のURLが入ったテキストメールが送られてくるので、そこからWeb経由でダウンロードするだけです。電子メールとWebブラウザがあればファイルの受け取りが可能で、メールサーバの設定には制限されません。

送信

 使い方は簡単。まずは無料のユーザー登録をします。その後右上の[ファイルを送る]ボタンをクリックします。すると送信ページが表示されるので、そこでファイルを送りたい相手のメールアドレスを指定します。そのときに相手の名前も指定でき、必要に応じて開封確認もできます。送信者の欄には、自分のメールアドレスと、ユーザー登録をしたときに指定したパスワードを入れます。

画面2 送信(アップロード)ページ

 続いて送信したいファイルを指定(合計50Mbytesまでであれば、10個まで同時に指定できます)、必要であれば伝言文を入力して[ファイルを送信する]ボタンをクリックするだけです。

画面3 送信(アップロード)ページ

 すると確認ページが表示されます。確認ページには、「宅ふぁいる便」のサーバに送ったファイルを確認するURLも記されており、クリックするとメールを受け取った相手がファイルをダウンロードしたかを確認することができます。

画面4 送信確認ページ

画面5 開封確認ページ

 

受信

 このように登録を終えると、受け手にはファイルのダウンロード先URLが書かれたテキストメールが届きます。後はそのURLをクリックして、利用規約に同意すると、ダウンロードページが開きます。このページではまだダウンロードされていない状態です。期限の3日間の間に5回までダウンロードができるので、途中でネットワークの調子が悪くなって失敗しても再度ダウンロードが可能です。ダウンロードは、アイコンを右クリックして右ボタンメニューから[対象をファイルに保存]を選択してください(Macintoshの場合は、コントロールキーを押しながらクリック、または数秒クリックしたままにして[リンクをディスクにダウンロード]を選択)。それで終了です。

画面5 ダウンロード画面

 たったこれだけのことですが、突然巨大ファイルを送らなければならないというときに、特別の準備をすることなく便利です。同種の無料オンラインストレージには、以下のものがあります。定常的にファイルのやりとりが発生する場合や機密データを送受信する場合などは、有料のサービスを利用するのもよいでしょう。なお、ご利用の際には利用規約やプライバシーポリシーを読んでご利用ください。


筆者プロフィール
加藤 恭子(かとう きょうこ)
横浜市大卒。青山学院大学院国際政治経済学研究科修士課程修了。アスキー、ソフトバンクなどを経て、ナスダック上場外資系企業のPR/マーケティングマネジャーを歴任。また雑誌などでIT系、資格系の執筆を行う(日経BP社、ダイヤモンド社、ソフトバンクパブリッシング、翔泳社など)。現在、IT系企業、ベンチャー企業のマーコム・PRコンサルティング、テクニカルライティングの仕事を行う「ビーコミュニケーション」という屋号で活動。

「ビジネスソフト ヒント×テクニック」 − INDEXページへ


この記事に対するご意見をお寄せください managemail@atmarkit.co.jp

キャリアアップ

- PR -
@IT Sepcial
@IT Sepcial

「ITmedia マーケティング」新着記事

“AI美女”を広告に起用しない ユニリーバ「Dove」はなぜそう決めたのか
Unilever傘下の美容ケアブランド「Dove」は、「Real Beauty」の20周年を機に、生成AIツー...

有料動画サービス 34歳以下では過半数が利用経験、4割は1日1回以上利用
「ニールセン・ビデオコンテンツ アンド アド レポート 2024」を基に、テレビ画面での動...

2024年のGW予算は横ばい 賃上げよりも物価高と円安の影響が勝る?――インテージ調査
インテージが全国の15歳から79歳の男女を対象に実施したゴールデンウイークに関する調査...