
PMとコンサルタントの現状と育ちの違い
2007/6/21
【初めに】 しかし、PMの育成にはある程度成功しているものの、コンサルタントの育成には苦労している企業が多い。その原因はPMとコンサルタントの“育ちの違い”にあるようだ。PMとコンサルタントの現状を把握したうえで、両者の育ちの違いを明らかにし、コンサルタント育成のポイントを検討する。 |
2職種に対する需要の現状
情報サービス産業協会(JISA:Japan Information Technology Services Industry Association)が2004年8月に実施した事業者アンケート(図1参照)によると、企業規模によらずPM(プロジェクトマネージャ)に対する不足感が高い。
(図1)事業展開上不足している人材 |
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プロジェクトマネジメントのミスによる不採算プロジェクトが増加し、経営に与える影響が大きくなったため、プロジェクトマネジメントを強化しようとする動きを表している。PMの育成を経営課題として取り上げ、PMP(Project Management Professional)取得者の数値目標を設定して取り組んでいる企業も多い。
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また、コンサルタントは事業規模が大きければ大きいほど、不足感が高くなっている。これは、オフショアなどの低価格開発や、パッケージシステムの導入が進み、SI事業やシステム開発ではなかなか利益が上げにくくなったため、SI企業各社が超上流と呼ばれるような上流工程から顧客に入り込まなければならなくなった事情を反映している。
そのため、大手SI企業では、IBMのPWCC買収以来、NECのアビームコンサルティングの買収や、日立の日立コンサルティングの設立、富士通のコンサルティング部門と富士通総研との合併など、コンサルティング部門の強化を図る企業が多い。
このようにPM、コンサルタントいずれも、ほかの職種と比較し需要は高い。
2職種に対する供給の現状とITエンジニアの意識
供給の状態はどうなのだろうか?
日経BP社が2006年6月に実施したIT技術者1万人を対象としたアンケート調査では、表2が示すように、35歳以上では26〜36%の人がPMの仕事に従事しており、かなりの人数がPMとして働いていることが分かる。それに対して、コンサルタントは36〜40歳で2.9%、41〜45歳で4.1%、46歳以上で8.1%と非常に少ない。
(表2)ITエンジニア1万人アンケートにおける 年齢別のPM・コンサルタントの人数比率 |
||
PM |
コンサルタント |
|
25歳以下 |
14.3% |
2.1% |
26〜30歳 |
12.9% |
1.7% |
31〜35歳 |
18.8% |
3.0% |
36〜40歳 |
26.0% |
2.9% |
41〜45歳 |
35.2% |
4.1% |
46歳以上 |
36.3% |
8.1% |
日経BP、ITpro「1万人調査で分かったITエンジニアの実像 第4回キャリア編」 |
||
もちろん、PMとコンサルタントでは業界全体で必要とされる絶対人数が異なるため、単純比較はできないものの、1桁違う人数しか存在しないというのは差が大き過ぎる。
では、IT技術者はPM志向であって、コンサルタントを希望しているものが少ないのであろうか?
表3は同様の調査で、年齢別にPM、コンサルタントを将来希望する人数比率を表している。PMは、いずれの年代でも30%近くの人が希望しているのに対し、コンサルタントは40歳以下では13〜14%、41歳以上では18〜20%の人が希望している。コンサルタントの希望者はPMの約半数であるといえる。これに対して、実際に従事しているのは1桁違う人数であり、希望者数の差がそのまま反映したとはいえない。
(表3)ITエンジニア1万人アンケートにおける 年齢別のPM・コンサルタントを将来希望する人数比率 |
||
PM |
コンサルタント |
|
25歳以下 |
30.0% |
13.4% |
26〜30歳 |
27.8% |
13.8% |
31〜35歳 |
29.4% |
14.1% |
36〜40歳 |
31.5% |
14.7% |
41〜45歳 |
33.2% |
18.5% |
46歳以上 |
27.2% |
20.2% |
日経BP、ITpro「1万人調査で分かったITエンジニアの実像 第4回キャリア編」 |
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