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連載
SOX法コンサルタントの憂い(14)


いまさら追加された「内部統制Q&A」のポイント

鈴木 英夫

2009/5/13

第13回1 2 3 4次のページ

金融庁は、4月2日に「内部統制報告制度に関するQ&Aの追加版」を発表した。これは2008年6月に続いて2度目の追加Q&Aとなる。多くの企業で最初の日本版SOX法監査がほとんど終わった直後の発表だが、実情はどうなのだろうか。SOX法コンサルタントである筆者から見た現実とのギャップを解説する。(→記事要約<Page 4>へ)

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 金融庁はさる4月2日に、24問の「内部統制報告制度に関するQ&Aの追加版」を発表しました。Q&Aについては、2008年6月24日に47問のQ&Aを追加公表していますので、今回は2度目の追加になります。回答されている内容は、おおよそ想定の範囲内でしたが、実務担当者にとっては「内部統制報告書の文例」などは参考になります。

 追加された主な項目は:

  • 「重要な欠陥」の判断(問68〜70、75、77)

  • 子会社の売却・業績悪化などによって重要な事業拠点の選定指標が一定の割合に達しないなどの場合の取扱い(問73、74)

  • 内部統制報告書の記載内容と例文(問101〜107)

 などです。

 内部統制報告書の記載内容と例文については、金融庁が発表した資料「内部統制報告制度に関するQ&A(追加分)」の20ページ以下をご参照ください。

 そのほか、よく起こりそうな事例についてのQ&Aを選択し、解説として筆者の分析を添えていますので、ご参考になさってください。

どんな場合に「重要な欠陥」になるのか?


【問68】重要な欠陥の判断(財務諸表監査による指摘)

(問68) 期末日後の財務諸表監査の過程において、財務諸表に記載する予定の数値などに誤りが発見された場合には、「決算・財務報告プロセスに係る内部統制に重要な欠陥がある」と判断されることになるのか。

(答え抜粋) 1.「重要な欠陥」とは、「財務報告に重要な影響をおよぼす可能性の高い内部統制の不備」とされている。従って、財務諸表監査によって財務諸表に記載する予定の数値などの誤りを指摘されたことが、直ちに重要な欠陥に該当するものではなく、誤り(虚偽記載)を生じさせた内部統制上の不備の金額的・質的重要性を勘案し、重要な欠陥に該当するかどうかを判断することとなる。

2.なお、その際には、監査人から指摘された誤りが「会社の内部統制によって防止・発見できなかったのかどうか」という観点から、検討する必要があるものと考えられる。

◆筆者の分析
これまでの理解どおり、誤りが即座に「重要な欠陥」となるのではなく、「誤りに至るプロセスの内部統制が、“重要な欠陥”に相当するかどうかを評価・判断すること」が、重要であることが確認されました。

 

【問70】重要な欠陥の判断(決算短信)

(問70) 決算短信を公表後、会社の内部統制によって、決算短信の内容に重要な誤り(虚偽記載)を発見し、有価証券報告書および内部統制報告書を提出する前に決算短信を訂正した。この場合、決算短信を訂正したことをもって「重要な欠陥」があると判断しなければならないのか。

(答え抜粋) 1.内部統制報告制度の対象とする内部統制は、(連結)財務諸表を中心とした財務報告が法令などに従って、適正に作成されるための体制である。

2.従って、決算短信が訂正されたことをもって直ちに重要な欠陥があることにはならず、決算短信公表後に、会社の内部統制が有効に機能したことによって発見された虚偽記載を訂正し、有価証券報告書が適正に開示されるのであれば、「重要な欠陥」には該当しないものと考えられる。

◆筆者の分析
これも基本的には、問68と同様の趣旨ですね。

 

第13回1 2 3 4次のページ

いまさら追加された「内部統制Q&A」のポイント
→ Page1
どんな場合に「重要な欠陥」になるのか?
  Page2
重大な欠陥の判断基準
  Page3
重要な事業拠点の選定が一定割合に達しない場合の取扱いなど
  Page4
そのほかについて

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