■5分 − 要求をきちんと伝えるのが発注者の役割
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ただ、正式にRFPの手順を踏んでいくと、発注までに時間と費用がかかるのも事実です。その点で、中小規模の案件の場合、公告期間を設けて入札を受け付けるといった堅苦しい手順は踏まず、いつもの業者に相談して短期間で相見積もりを取るといった簡易的な方法も有効です。
とはいえ、システム投資は自社の5年後、10年後を託す重要な投資案件です。システム開発を依頼する際には、「各要件をどの程度実現できるのか」をSLA(サービス品質保証契約)として約束し、パフォーマンスがこれを下 回った場合のペナルティ条項も明らかにしておきます。運用開始後 にこのパフォーマンスを維持管理する活動をSLM(サービスレベル管理)と呼び、システム開発の目的・効果が実際に得られるよう、ベンダとの協力体制を維持します。
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「システム開発に取り組む」というと、つい、プログラム言語の習得やITの最新動向に目を向けがちなものです。しかし、プロのSI事業者は、そんなことはユーザーに求めていません。それよりも、コンピュータシステムに何を求め、どのように使い、いくらまで出せるのか、ユーザーにしか決められないことを明確に教えてほしいと望んでいます。
「ユーザー部門同士の意見がまとまらず要件が固まらない」「投資の目的がはっきりせず、いくらまで費用を掛けていいか、はっきりしない」──こうしたことが決まらないと、開発業務を行ううえで、労力、コストの両面で大きなリスクになってしまうからです。
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| 図4 開発業務にはあらゆる役割がある。ユーザーは「建て主」という役割を認識し、プログラミングやITツールのことではなく、業務上の要件や費用対効果などについて考えるべき |
繰り返しになりますが、ユーザーにとって「システム開発」とはプログラミングすることやIT機器を導入することではありません。ITを活用して業務を刷新し、本業で効果を得るための手段です。その目的は、実務への対応から夢の実現まで多岐にわたるでしょう。
ですから、ユーザーの皆さんは、技術的側面に興味を持つとしても基本的な範囲にとどめておき、それよりもITを使うことで自社の事業をどう変えられるのか、いくらお金を掛けてどんな効果・成果を期待するのか、といった利活用の側面にぜひとも興味を持ってください。そして、自分はどんな形でシステム開発に参画することが最も効果的なのか──それを常に念頭に置き、ユーザーとしてのシステム開発力を高めていってほしいと思います。
| Index | |
| 5分で絶対に分かるシステム開発 | |
| 「システム開発」と聞いて、ユーザーが考えること | |
| 1分 − “システム”開発とは何か | |
| 2分 − システム開発の進め方 | |
| 3分 − システム開発は“最初”が肝心 | |
| 4分 − よいシステムを、適正な価格で作るコツ | |
| 5分 − 要求をきちんと伝えるのが発注者の役割 | |
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■5分で絶対に分かるシリーズ
・5分で絶対に分かるシステム開発
・5分で絶対に分かるプロジェクト管理
・5分で絶対に分かるCIO
・5分で絶対に分かるITアーキテクト
・5分で絶対に分かる工事進行基準
・5分で絶対に分かるSOX法と内部統制の違い
・5分で絶対に分かる日本版SOX法
・5分で絶対に分かる内部統制
・5分で絶対に分かるJ-SOX IT統制ガイダンス
・5分で絶対に分かるグリーンIT
・5分で絶対に分かる情報セキュリティ監査
・5分で絶対に分かるERP
・5分で絶対に分かるCRM
・5分で絶対に分かるビジネス・インテリジェンス
・5分で絶対に分かるBPMS
・5分で絶対に分かるSaaS
・5分で絶対に分かるITIL
・5分で絶対に分かるサーバ仮想化
・5分で絶対に分かるストレージ
・5分で絶対に分かるオフショア開発
・5分で絶対に分かるSOA
・5分で絶対に分かるUML
・5分で絶対に分かるオブジェクト指向
・5分で絶対に分かるフィッシング詐欺
・5分で絶対に分かるWinny情報漏えい対策
・5分で絶対に分かるRFID
・5分で絶対に分かる非接触ICカード
・5分で絶対に分かるPKI
・5分で絶対に分かるファイアウォール
・5分で絶対に分かるIDS
・5分で絶対に分かるVPN
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