連載
IT管理の最新事情(1)


ITIL Version 3はなぜ必要なのか(前編)

三木 泉

2007/8/9

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ITILが改版され、「ITIL Version 3」として登場した。しかしITIL Version 3とはそもそも何なのだろうか。OSのバージョンアップと同様に考えることは適当なのか。ITIL Version 2にはもう意味がないのか。企業や組織がITIL Version 3から学べることは何なのか。ITIL Version 3とは果たして必要なものなのだろうか。2回に分け、インタビューを交えてITIL Version 3の意義を探る(→記事要約<Page 3 >へ)

“バージョンアップ”したITIL

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 英国商務局が、ITサービス運用のあるべき姿をベストプラクティスとして示したITIL。大手企業の情報システム部門や情報システムサービス会社を中心に、これを取り入れようという動きが進んできた。このITILが、時代の変化に合わせて改版され、「ITIL Version 3」(「IT Refresh」とも呼ばれる)として2007年5月から提供されている。

 ITILは書籍の形で提供されてきた。ITIL Version 2とITIL Version 3は、まずこの書籍の数と構成に明らかな違いがある。これまでのITIL Version 2では、「Service Support」「Service Delivery」の2冊が最も重要とされてきたが、ITIL Version 3では以下の5冊がすべて不可欠なものとして位置付けられている。

  • Service Strategy(サービス戦略)
  • Service Design(サービス設計)
  • Service Transition(サービス移行)
  • Service Operation(サービスオペレーション)
  • Continual Service Improvement(継続的サービス改善)

 ITIL Version 2とITIL Version 3の内容面での大まかな違いは、例えば次のような点にあるとされている。

  • これまで「バリューチェーンマネジメント」の観点から語られてきたものを、「バリューサービスネットワークの統合」として構成し直した
  • 「プロセスを統合した集合体」という考え方から「サービスマネジメント・ライフサイクル」という考え方に移行した
  • ビジネスとITの関係については従来の「整合」(alignment)からさらに踏み込んで「統合」(integration)を提唱している

 ITIL Version 3とはそもそも何なのだろうか。OSのバージョンアップと同様に考えることは適当なのか。ITIL Version 2にはもう意味がないのか。企業や組織がITIL Version 3から学べることは何なのか。ITIL Version 3とは果たして必要なものなのだろうか。

 ここでは2回に分けて、ITIL Version 3に関係した2人へのインタビューを中心に、ITIL Version 3について考える。質問に答えてくれたのは、ITIL Version 3の「Service Strategy」の共同著者であるアクセンチュアのパートナー、マイケル・ニーヴス(Michael Nieves)氏とBMCソフトウェアのグローバル・ベスト・プラクティス・ディレクターであるケン・タービット(Ken Turbitt)氏。ニーヴス氏はアクセンチュアで、さまざまな業界の顧客企業に対し、ITを基礎とした企業戦略やベスト・プラクティスの実践を推進するチームを統括してきたという。タービット氏はISEB認定ITILマネージャーおよびガートナー認定TCOコンサルタントで、英情報システムマネジメント協会外郭スペシャル・インタレスト・グループの創設メンバーでもあるという。

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ITIL Version 3はなぜ必要なのか(前編)
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“バージョンアップ”したITIL

 

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