連載
仮想化時代のビジネスインフラ(5)


そのアプリケーション、本当に必要ですか?

大木 稔
イージェネラ

2009/6/4

第4回1 2次のページ

中長期的にコスト削減が見込める真の“統合”を実現するためには、さんざん喧伝されてきた“サーバ仮想化”から目を離し、アプリケーションの無駄から見直す必要がある。 (→記事要約<Page 2>へ)

 ここ数年で、「サーバ統合によるコスト削減」の取り組みはだいぶ浸透しました。しかし、中長期的にも有効なコスト削減を図るためには、インフラ全体の仮想化に取り組み、無駄を総合的に排除する必要があります。

 ただ、それでもまだ十分とはいえません。アプリケーションの無駄を排除しなければ、それを支えるインフラの無駄も解消しきれないためです。今回は、インフラの仮想化をより有意義なものとするための、アプリケーションの統合について考えてみたいと思います。

アプリケーションの棚卸しをしよう!

 まずは、アプリケーションの無駄を排除する手順 を簡単に紹介しましょう。インフラの無駄を省くためには、まずその棚卸しをして現状を把握しますが、アプリケーションの場合も同じです。具体的には、「いま使っているアプリケーションは何種類あり、どの部門で、どのように使われているのか」を把握します。

 すると、“各部門で個別に用意せずとも、共有できるようなアプリケーション”がたくさん見つかるはずです。例えば、複数の部門が個別に所有していながら、ほとんど同一の機能しか使われていないもの、1カ月の大半は使われていないもの、本番システムが故障しない限り、日の目を見ないものなどです。

 そうしたアプリケーションは、極力、統合あるいは廃棄することを検討します。そのうえで、自社のビジネスゴールや、適切なSLAを考慮しつつ、「全社的な観点」から、無駄のない“システムのあるべき姿”を導き出し、「どのアプリケーションを、どの部門で、どのように使うのか」を決めていきます。つまり、できるだけ必要最小限のアプリケーションのみに絞り込むのです。

 すると、アプリケーションを支えるサーバ、ストレージ、ネットワークといったインフラについても、どれが無駄なのか、自ずと浮かび上がってくるはずです。インフラのサイジングと仮想化は、それに基づいて行うのです。これによってスリムなシステムに再構成することができます。

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 なお、これは1つの提案に過ぎませんが、システムを再構成する際には、サーバ、ストレージ、ネットワークといったインフラは全社的に共有し、アプリケーションは各部門が共有すべきものと、最低限、独自に持つものを明確に分けて運用する、といった体制を作ることをお勧めします。

 そうすれば、全社のインフラを専門に管理する「インフラチーム」と、全社の業務アプリケーションを専門に管理する「アプリケーションチーム」といったように、運用管理体制を統合することができます。これが実現すれば、業務部門ごと、プロジェクトごとに、個別にハードウェア、ソフトウェアを設定、運用管理してきた従来よりも、いっそう効率的になることでしょう。

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アプリケーションの棚卸しをしよう!
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“全体最適”の難しさ
“機能面からみた棚卸し”を推進しよう


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