
実践! 自己組織化プロジェクト
2006/5/24
最後に 〜
園芸家のようにプロジェクトを楽しもう
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その感想はある意味正しくて、第1回目にも書きましたが、「自己組織化」がプロジェクトマネジメントの「銀の弾丸」とはならないでしょう。むしろ、プロジェクトの自己組織化を目指すために、プロジェクトマネージャは、今回実践として書いたような、あらゆる工夫をしていく必要があります。ここに書いていることがすべてではありません。その場に応じた「実践」を考えていかなければなりません。
これまで、システム開発のプロジェクトマネージャは、ビルや工場を建設するような、建築家あるいは建設現場マネージャとして比喩されてきました。しかし、「自己組織化」の観点からプロジェクトをマネジメントするということは、どうやら建築家や建設現場マネージャとは別種の作業、別種のポイントがあるように思えます。
実際、多くのアジャイル開発方法論では、プロジェクトマネージャを「建築家あるいは建設現場マネージャ」として比喩しません。では、どういう仕事に近いと定義しているかというと、植物を育てる「園芸家」、羊の群れ(粒!) をまとめる「牧羊犬」、体中に張り巡らされた「血管の静脈」だったりします。
どれも、自己組織化の代表ともいえる、「生物」の集まりをマネジメントする役割を負っていることがポイントでしょう。
植物を育てたり、羊の群れをまとめたりすることは、大変かもしれませんが、ビルや工場の建設とは違ったノウハウがあり、違った楽しみ方があると思います。
皆さんがプロジェクトで、生き物を育てるように、大変ながらも楽しんでプロジェクトマネジメントを行っていただければ、と思っています。
| 筆者プロフィール |
| 山根 圭輔 ● アクセンチュア株式会社 金融グループマネージャー。主に開発方法論・テクノロジアーキテクチャ・プロジェクトマネジメント分野を担当。東京工業大学生物工学科・東京大学大学院生化学専攻出身。分子細胞学や生物学の知識を組織ネットワークやプロジェクトマネジメントに応用することを模索中。個人ブログ『POHAS:Project-style Of Health And Sustainability』 。 |
最終回は自己組織化プロジェクトの運営において、役に立つノウハウを伝授する。
例えば、プロジェクトで押さえるべき「自己組織化」推進作業のプライオリティはなんだろうか。プロジェクトにはさまざまな「粒」が規定できるが、扱う「粒」の優先度が同じわけではない。目安を提示するとこういう感じになる。1位「シンプルなインターフェイスを用意する」、2位「データを一元化する」、3位「要件の粒度を合わせる」。
そのほか、プロジェクトを成功に導くためのさまざまなアイデアも考えた。
(1) 意識をさせない(自己組織化とか、アジャイルといった言葉を使わない)
(2) 急がば回れ(一度にやらず、できそうなものから手を付けていく)
(3) 定着化の工夫を(ちょっとしたことですぐカオスになってしまう)
(4) 自分に決めさせる(トップダウンで決めるのではなく、ボトムアップで決めてもらう)
(5) 良きパートナーを使いこなせ(ツールを有効活用することの重要さ)
(6) 教育だって繰り返し(常にPDCAサイクルを意識させて見積もりをするプロセスを徹底)
そして、結局は、プロジェクトを楽しむことが重要となる。
実践! 自己組織化プロジェクト
| Page 1 前回のまとめ 〜 すべてのものを「粒」で考えてみよう |
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| Page2 実はやりたいことは同じこと? 〜 XPやSCRUMなどアジャイル方法論と自己組織化 |
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| Page3 実践へのアイデア 〜 混沌としたプロジェクトをいかに「カオスの縁」へ導くか? |
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| Page4 最後に 〜 園芸家のようにプロジェクトを楽しもう |
自己組織化プロジェクトの育て方 バックナンバー 連載インデックスへ»
- 第1回 プロジェクトを管理しないという発想
- 第2回 アリの生態にみる自己組織化のルール
- 最終回 実践! 自己組織化プロジェクト
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