
IFRSで学ぶ会計英語(2)
英語で理解「資産・負債アプローチと弁当男子」
茶田佳世子
リソース・グローバル・プロフェッショナル・ジャパン株式会社
2010/10/19
IFRSの英語原文を読み始めた前田くん。今回は高島さんの指導を受けながら、IFRSの特徴である「資産・負債アプローチ」を学習していきます。原文を読むことで資産・負債アプローチの概念が明確になります (フレームワークの掲載はFair UseとしてIASBの承認を得ています )。
前回のおさらい:中堅の製造業企業(東証一部)で経理部に勤める前田潤くんは会社のIFRS推進プロジェクトのメンバーに任命されました。IFRSの理解を深めるにはIFRSの原文を読んでみるのが一番と上司の高島亜由美さんに勧められた前田くん。高島さんに指導役をお願いし、IFRSフレームワークの原文を読んでみることにしました。
高島さん:前田君、もうそろそろお昼の時間だけど食べにいかないの?
前田くん:実は、最近、弁当を持ってきてるんです。
高島さん:もしかして、いま流行の弁当男子?
登場人物
高島亜由美さん:経理部の係長。昨年まで香港の子会社に駐在していた前田潤くん:高島さんの部下。経理部に配属されて4年。IFRSと英語を勉強中
小田隆夫さん:経理部の課長。IFRS推進プロジェクトのリーダーを務める
前田くん:いや〜。1回試しに作ってみたら、予想以上に上手くできたので、それからどんどん凝り出しちゃって。いつもお世話になってますから、今度高島さんの分も作ってきましょうか?
高島さん:お気持ちだけありがたく頂戴します。だいたい男性に自分の弁当を作ってもらうなんて、ちょっと……。
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前田くん:女性が家事で、男性が仕事なんていう固定観点は一度リセットしたほうがいいですよ。IFRSだって、僕らがいままで普通に使ってきた「収益・費用アプローチ」ではなく、「資産・負債アプローチ」を採用しています。時代は常に変化していて、僕たちはそれに対応していかないと時代の波に取り残されますよ。
高島さん:IFRSが例えに出てくるところをみると、勉強は順調に進んでいるようね。前田くんの言う通り、IFRSは、資産と負債が先に決まり、それらの前期と当期との差額が損益となるという「資産・負債アプローチ」を採用していると言われるけど、期間損益計算を重視する日本の会計基準に慣れ親しんだ私にとっては、まだこのIFRSの資産・負債重視の考え方がすんなりと受け入れられないのよね。
前田くん:さっきは、偉そうなこと言いまいましたけど、実は僕もまだ「資産・負債アプローチ」をきちんと理解できているとは言えません。
高島さん:IFRSでは、投資判断に必要なStatement of Financial Position(財政状態計算書、日本基準では貸借対照表)を適正に表すことに重点が置かれていて、Statement of Comprehensive Income(包括利益計算書、日本基準では損益計算書)は、財政状態計算書の期首と期末の差額を説明し、分析するためのものという位置付けになっているわ。
いま原文を読んでいるフレームワークで、財務諸表の各構成要素(資産、負債、持分、収益、費用)がどう定義されているかを見てみれば、「資産・負債アプローチ」について何かわかってくるんじゃないかしら?
前田くん:そうですね。やってみます!

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