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連載:IFRS先行企業インタビュー(4)

伊藤忠商事に聞く、固定資産管理とIFRSプロジェクト

垣内郁栄

IFRS 国際会計基準フォーラム

2011/9/5

資産除去債務への対応を目的に大手商社の伊藤忠商事が固定資産管理システムを刷新した。選んだのは「COMPANY Assets Management」。製品選択の理由と早期適用を予定しているIFRSプロジェクトについて聞いた。

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 大手商社の伊藤忠商事が固定資産管理システムを刷新した。刷新の狙いは2011年3月期に適用が始まった資産除去債務への対応と、将来のIFRS(国際財務報告基準、国際会計基準)への対応だ。同社の経理部 経理企画室長 松井紀雄氏と、経理企画室 曽我邦尚氏に聞いた。

IFRSの将来の改訂に備える

 同社は米国会計基準で連結財務諸表を開示しているため、米国会計基準ベースの資産除去債務には既に対応している。今回の刷新の対象は単体における日本基準ベースの資産除去債務だ。財務会計システムとしてSAPを利用している同社はこれまで、固定資産管理システムとしてあるベンダーのパッケージ製品を採用していた。しかし、この製品では資産除去債務に対応するためにバージョンアップと改修が必要なことが分かった。当然、コストが掛かる(参考記事:4ステップで進める資産除去債務への対応)。

伊藤忠商事の経理部 経理企画室長 松井紀雄氏

 何よりも松井氏が懸念したのが、資産除去債務対応だけではなく、「IFRSの基準そのものが今も変化中で、これからも変わっていく。現行の基準には対応できても、将来的にその基準が変わる可能性がある」ということだ。IFRSはムービングターゲットといわれ、頻繁に基準が変わっていく。それはビジネスの新しい要請に対応するためだが、対応する企業にとってはその都度、追加のシステム改修が必要になることを意味する。現行の固定資産管理システムでは改修のたびにコストが掛かってしまうのだ。

 伊藤忠商事が採用したのはワークスアプリケーションズの資産管理システム「COMPANY Assets Management」だった。COMPANYは資産除去債務に対応するのはもちろん、IFRSの改正などで必要となる機能を年間保守料の範囲内で無償提供する方針を取っている。伊藤忠商事にとってはIFRSの固定資産関係の改訂が将来あっても、その対応コストが予測できる(参考記事:「COMPANYシリーズ」を貫く“本来のパッケージ”という開発思想)。

 IFRS自体の改訂に加えて拡張性も固定資産管理システム選定のポイントになった。「IFRSだとグループ会社を含めた連結ベースでの簿価管理が問われる。単純に親会社単体だけの固定資産の期首期末残高、期中の増減などを管理するのではなくて、グループ会社も含めて簿価を管理していく手段があれば有効だと考えた」。この観点からも固定資産管理システムを評価し、COMPANYに比較優位性があると判断した。

 約半年の導入期間を経て2011年4月に稼働したCOMPANYの固定資産管理システムの対象は、現在は本社だけ。今後は子会社の業種や業態、規模などを検討しながらグループに固定資産管理システムを広げていく考えだ。

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