CRM市場シェアトップはSAP、ASP型は伸びるか

2006/2/2

 矢野経済研究所が2月1日発表したCRM市場の調査結果によると、2005年のCRMパッケージの売上高による市場シェア見込み(エンドユーザー渡し価格ベース)はSAPジャパンが23.9%でトップだった。矢野経済研究所は長期のトレンドとして、ASP型のCRMソフトウェアのサービス提供が拡大すると予測している。

 市場シェア見込みの2位はソフトブレーンで22.4%。3位がセールスフォース・ドットコムで11.3%、4位は日本オラクル(10.6%)、5位が日本ピープルソフト(8.7%)だった。SAPジャパンは大企業(年商501億円)向け、中堅企業(年商500億円以下)向けの両市場でもシェアがトップだった。

 CRMパッケージの売上高のうち、86.3%はライセンス売り切りの売り上げ。ASP型の売り上げは13.7%となっている。矢野経済研究所が調査したCRMベンダ9社のうち、ASPでもサービスを提供しているのは専業のセールスフォース・ドットコムのほか、ソフトブレーン、CDC Softwareジャパン。矢野経済研究所は「セールスフォース・ドットコムによるASP型のSFAソリューションによって、硬直化傾向にあったSFAソリューションが活性化したのも事実であり、今後は徐々にASP売上の比率が拡大していくものと思われる」としている。

(@IT 垣内郁栄)

[関連リンク]
矢野経済研究所の発表資料(PDF)

[関連記事]
AppExchangeはWindowsのようなもの〜セールスフォース (@ITNews)
あなたの“怒り度”や“キレ度”が測定できるCRM (@ITNews)
これからのSAPはERPよりもCRMに注力? (@ITNews)
パッシブCRMからアクティブCRMへスイッチ、オニックス (@ITNews)


- PR -

「ITmedia マーケティング」新着記事

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2024年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

「ダークパターン」の認知は2割にとどまる――クロス・マーケティング調査
調査会社のクロス・マーケティングが実施したダークパターンに関する調査(2024年)の結...

ウェルビーイング調査 今後最も力を入れたい分野は「身体」、優先度が低いのは?
ASAKO サステナラボは、独自の「60のウェルビーイング指標」により生活者の充足度を数値...