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■システム運用管理、ITオペレーション
 
業務システムのためのユーザーマニュアル作成ガイド
●黒田 聡、雨宮 拓、徳田 直樹、高橋 陽一=著
●翔泳社 2009年1月
●2480円+税 978-4-7981-1714-0
優れた業務システムがあっても、そのユーザーマニュアルの内容が貧弱では、運用フェイズで成果を引き出せないことがある。一方、業務部門がすぐに理解できないような専門用語が並んだり、内容が詰まりすぎていても問題だ。本書では、ユーザーの満足度が高く、システムを活かすマニュアル作成手法を解説する。
マニュアルの企画は、業務の手順や仕様を整理したり、導入前後で業務が変わるところを探し出すことから始める。そうして、マニュアルには「できること」を記載していくことが一般的だが、「期待に応えられないところを探し出し、注意を喚起すること」も大切なポイントだ。これが書かれていることで、ユーザーが試行錯誤するような無駄が省ける。
情報を分かりやすく伝えるためには、ユーザーにマッチした設計を実現する手法「ペルソナ」を使い、読者を絞り込むとよい。また、読者がまだ知らないことを説明する媒体だけに、相手に馴染みの深い話題から始める「メンタルモデル」を使った配慮があることで、マニュアルへの理解が深まり、システムの活用につながる、という。
文章の書き方やビジュアルを使った表現、校正方法など、マニュアル作成一連の流れが押さえられている。これは、業務システムに限定されることなく、業務上で必要なマニュアル作成にも応用できる。(ライター・生井俊)
 
ITIL入門──ITサービスマネジメントの仕組みと活用
●野村総合研究所 システムコンサルティング事業本部=著
●ソーテック社 2008年1月
●1800円+税 978-4-88166-622-7
 ITILは、情報システムの戦略立案から廃棄に至るまでの包括的なフレームワークである。本書は、2007年5月にITIL Version-3に改訂されたことを受け、その内容を企業の情報システム部門向けに解説する。
Version-3における最も大きな変更点は、書籍がITサービスのライフサイクルの視点から再構成されたこと。サービスストラテジと継続的なサービス改善の2つの書籍は70%程度が新しい内容のほか、Version-2で慣れ親しんだサービスサポートやサービスデリバリといった言葉が一切出てこない。
継続的なサービス改善(CSI)では、ITサービスの品質やパフォーマンスを示す重要業績評価指標(KPI)を設定し、モニタリング、分析、レビュー、是正のサイクルを反復的に実行する。そのことで、各ライフサイクルのプロセスの有効性や効率性を継続的に改善していく。CSIは、本番環境の改善だけでなく、ITサービスが本番環境に移行・導入される前のサービスストラテジやサービスデザイン、サービストランジションも改善の対象範囲にしている、と説く。
Version-2とVersion-3の対比と、拡張された部分を中心とした説明に加え、ITIL以外の主要なフレームワークおよび国際規格にも言及している。本書は、以前からITILに取り組んでいる企業以外でも、Version-3のポイントを押さえるには有用だろう。(ライター・生井俊)
 
強い会社はこうして作られる! ITIL実践の鉄則
●久納 信之=著
●技術評論社 2007年6月
●1980円+税 978-4-7741-3125-2
 ITサービスマネジメントのフレームワークとなるITILを活用するうえで、ITとしての物事の考え方や振る舞いがどうあるべきかを理解することが、ポイントになる。本書では、ITILの説明だけでなく、日々の実践につなげるため具体的な事例を紹介する。
 ITILで誤解しやすいのは、顧客とユーザーの区別だ。顧客はIT運用の費用を負担する社内組織の責任者こと、ユーザーは提供されるITサービスを利用して会社の実務を行う人のことだ。ここで重要なのは、IT運用の効率や成長を考える場合、そのビジネスニーズが顧客とユーザーのどちらのものかを常に意識することだ。
 ITILの実践において大切なのは、ITサービスの改善活動を継続すること(CSIP=継続的サービス改善プログラム)だ。ここで重要なのはITILのビジョンで、企業が組織の方針として掲げるビジョンと同じ性質のものとなる。ビジョンが示されることで、ITサービス部門の要員はITILの実践に対して真剣に取り組み、高いモチベーションを維持できる、と説明する。
 サービスデスク、インシデント管理、問題管理など、ITILを導入・実践していくうえでのポイントが質問形式でまとめられている。ITILの導入や浸透を進めていきたいと考えている組織にとって、よりスムーズに進めるヒントが見つかりそうだ。(ライター・生井俊)
 
リスクモンスターが書いたISO/IEC20000導入のすべて──ITサービスマネジメントで企業はこう変わる
●奥山 昌幸=著
●ダイヤモンド社 2007年4月
●2000円+税 978-4-478-08257-7
 ITサービスにかかわる体制を構築し強固なものにしたい企業にとって、2005年12月に発行されたISO/IEC 20000が、改善の仕組みを構築し管理する最善の指針となる。本書は、ISO 20000導入の進め方、マネジメントの確立を中心にまとめている。
 ITサービスマネジメントに関するガイドラインとして英国で誕生したITIL。それをベースに認証規格BS 15000が作られ、さらにそれに基づいて国際規格として生まれたのがISO 20000という流れになっている。ITILとの違いだが、ITILは企業が選択したプロセスに対して少しずつ取り組んでいくことができるのに対し、ISO 20000では、規格で要求されるプロセスを網羅して取り組んでいく必要がある。またISO 20000は、PDCAサイクルを使用したマネジメントシステムであるという特徴がある。
 資料が用意できたら、ISO 20000導入のためのマニュアルと必要な文書、そして体制づくりをする。可能であれば専任者を置いて導入のための組織を作り、何をしていくかを明確にしておく。ITILがすでに導入してあれば、ISO 20000までは必要ないのではないかという意識が社内にあることも想定し、それをぬぐい去る工夫も必要だ。ISOでは単に導入するだけでなく、それが継続して適切に機能し、維持されているかを毎年審査するが、1回目の審査は体制、文書が整っており、PDCAが回るようになっているかが重視される、と本書ではアドバイスする。
 ほかに認証取得までの流れや、ISO 20000と内部統制とのかかわりについても解説している。(ライター・生井俊)
 
保守事故──ヒューマンエラーの未然防止のマネジメント
●ジェームズ・リーズン/アラン・ホッブズ=著、高野研一=監訳、佐相邦英/弘津祐子/上野彰=翻訳
●日科技連出版社 2005年7月
●3200円+税 4-8171-9151-1
 保守エラーのリスクのすべてをなくすことは困難だ。なぜ保守エラーが起こるのか、そのリスクをどのように管理すればよいのかを、航空業界などの事例を示しながら特にヒューマンエラーに焦点を当て解説する。
 エラーを分類すると、実行すべきことをしないオミッションエラーが最大を占める。エラーは偶発的に発生するもので予測不可能と考えがちだが、保守エラーもマネジメントすることが可能だ。これらのエラーの発生頻度を増加させているのがドキュメンテーションの問題、タイムプレッシャーなどだが、整理・整頓と道具の管理、疲労、そして個人的信念もそれを助長する要因になっている(第1章、第5章)。
 エラーマネジメントの効果を長続きさせるためには、継続的に監視し、変化する状況に合わせて少しずつ変えていく必要がある。チェックして終わりというわけでなく、システムの改善に向けた継続的な努力という「プロセス」こそが成果だと説く(第7章)。
 「始めることと継続すること」が最も難しいというように、始めなければエラーをマネジメントすることはできない。マニュアルだけでなく、組織体制を見直すためにも情シス関係者のみならず、経営者やマネージャにも活用していただきたい。(ライター・生井俊)
 
マニュアルの活かし方──業務改善からリスクマネジメントまで、経営課題を解決する活用事例
●福山穣/梶川達也/渡辺季幸/吉田薫=著
●実務教育出版 2005年6月
●2000円+税 4-7889-0726-7
 1995年に発売、5万部を販売した『マニュアルのつくり方・使い方』の続編で、経営の効率化・活性化・創造化支援のための手法・技法を紹介する。前作は日常業務を主力としていたが、今回は異常管理や危機管理マニュアルを含めた。
 マニュアル作りの前提になるのは業務の適正化で、人を生かすためのマニュアル作りやその使い方を提案している。マニュアルは、自分の担当部分をそのまま文書化するのではなく、体系化し、どの程度まで業務水準を高めるかなど職場の中で検討することが大切だ。そして、その内容が期待する水準で実施されるためには、教育・訓練が欠かせない(第1章)。
 実効あるマニュアルにするためには、PDCAに尽きる。チェックの本質は、複数の目、多角性にある。チェックし忘れることは本当に問題で、その目的を口に出せばチェックミスは防げる。また、苦情や不満は発生することを前提にマニュアル作りや教育・訓練を行う。表現は「〜しない」ではなく、「○○する」と書いて、対応の手順やポイント・コツ、レベルをまとめるといいという(第3章)。
 ほかに、情報セキュリティ、医療リスク対策、環境負荷低減のためにマニュアルをどう生かすかを扱う。目次が使いやすく、内容も見開きで1トピックになっていて探しやすい。ISOや危機管理マニュアルの担当者には大いに役立つだろう。(ライター・生井俊)
 
図解入門ビジネス 最新 ITILがよ〜くわかる本
●打川和男/(株)ジェイエムシー=編・著、小野寺潤/浦名祐輔=著
●秀和システム 2005年4月
●1800円+税 4-7980-1052-9
 ITサービスマネジメント(ITSM)の認証規格BS 15000の発行や認証スキームの確立ならびにISOによる国際標準化の決定などを受け、ITサービス業でITILの導入、ITSMの構築および運用は欠かせないものになった。本書では10章構成でITILの導入からITSMの構築までの予備知識と概要をまとめている。
 第3〜6章は、ITILの概要、その中核になる「サービスサポート」「サービスデリバリ」、ISO 20000として国際標準化が予定されているBS 15000の概要とITILとの違いを解説する。具体的には、ITサービスマネジメントには「サービスデスク」という顧客との窓口機能と、5つのプロセスがある。それらを導入するメリットと、似ている活動との相違点、活動や導入時のポイントを簡潔にまとめる。またBS 15000に関しては、ITILとの関係や2部構成になっている規格であること、UKASとitSMFによる認証スキームを扱う。
 第7章でITSMのフレームワーク、第9章でストレージサービスなどへの導入事例を紹介するなどITILにとどまらず、ITSMを包括する内容になっている。ITSMの構築は、あくまでも手段でありゴールではない。確実に運用し顧客の期待に応え続けること、トップが積極的に関与し継続的な改善を行うことが重要なキーワードだと結ぶ。ITIL導入を検討している経営者やプロジェクトマネージャ向け。(ライター・生井俊)
 
情報システムの運用(ISJ2001対応 ISテキストシリーズ02)
●神沼靖子=監修、杉野隆=編著、鷲崎早雄/塚原壑/佐藤修=著
●共立出版 2005年3月
●2400円+税 4-320-12123-6
 大学情報系学部のカリキュラムの中で、情報システム(IS)に絞った教科書。情報処理学会が2001年にまとめた教育カリキュラム「ISJ2001」に準拠しており、ISのプロジェクト管理ではなく、運営を中心に解説する。
 13章構成で、第1章はISの全体像や企業内でISが果たす役割を、第2章はその具体例として卸売りの大手企業のISを取り上げる。第3章でシステムアーキテクチャを扱うほか、第4章〜第10章がISの運用に関する個別論となる。
 第5章では、ISの円滑な運用や経営に役立てるための「資源管理」を扱う。コンピュータの資源管理は主に、構成管理、資源管理、セキュリティ管理、性能管理を連携させて実施されるという。また、データの「発生・収集・利用・保守・廃棄」といった一連のライフサイクル管理や、データベースの運用管理にも言及する。
 第8章で情報セキュリティポリシや情報セキュリティ関連法規と標準、第9章で性能管理に触れており、情シス部門の新人教育にも使える1冊だ。(ライター・生井俊)
 
ITIL入門──ITサービスマネジメントの世界標準フレームワーク
●株式会社プロシード/ITAMグループ=著
●生産性出版 2004年11月
●2000円+税 4-8201-1800-5
 サービスの提供とサポートのマネジメントプロセス体系であるITIL(IT Infrastructure Library)についての解説書で、そのマネジメントの必要性や概要、実装についてまとめている。
 日本ではITシステムを得る行為を構築または調達と呼んでいるが、アメリカではITアクイジション(取得)マネジメントと呼んでいる。これは取得を、戦略・規格・発注から保守・運用・評価・廃棄までのライフサイクルとしてとらえるもの。その中でITILは、保守・運用のマネジメントフレームワークとして位置付けられている。
 ITILには10個の管理プロセスと1つの機能がある。本書ではそれらを「サービスデスク、インシデント管理、問題管理」「構成管理、変更管理、リリース管理」「サービスレベル管理、ITサービス財務管理」「可用性管理、ITサービス継続性管理、キャパシティ管理」の4つに分けて解説する。
 第3章以降、それぞれの管理について具体的な説明や図表があるほか、コラムでITILを運用していくうえでの注意点も盛り込んでいる。第5章では、ベンダ各社の取り組みとして日本IBMを、ITILの導入事例としてP&A日本法人を取り上げる。
 付録には資格試験についてやサービスマネジメントの用語集があり、また、索引が充実していて便利だ。SEや情シスの担当者/マネージャなら知っておきたい情報が、見やすく、分かりやすくまとめられている。(ライター・生井俊)

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