BtoBへ進出するロータスのeビジネス戦略

2000/7/6

 ロータスは5日、今年後半にかけて企業間取引などを含むeコマース市場へ進出することを明らかにした。これに合わせ、第3、第4四半期に新製品を投入する。

 同社の主力製品であるノーツ/ドミノは、グループウェアとしておもに企業内でコラボレーションを実現する製品として活用されてきた。今後同社はこのコラボレーションの範囲を広げ、企業間での取引や、企業と顧客との取引などの際に行われるコミュニケーションのプラットフォームにも、ノーツ/ドミノ、そしてインスタントメッセージングのSametimeを販売していく。

 同社の安田誠社長は会見で、eビジネスが広まってくるにつれ「顧客との関係を維持、強化する仕組みが重要になってくる」「CRM実践の時代が始まるのではないか」と発言。顧客とのコミュニケーションやコラボレーションが、eビジネスで重要になるとした。

 この戦略に合わせ新製品も投入する。

 第4四半期に出荷予定のSametime 2.0では、動画と音声でリアルタイムなコミュニケーションが可能になる。もちろん、チャットのようにインスタントメッセージを交換できるほか、アプリケーション画面を共有して作業ができる点はそのまま引き継ぐ。

 同じく第4四半期に出荷予定のQuickPlaceは、簡単な質問に答えるだけで電子会議室、プロジェクト管理など、共同作業の場所をサーバ上に構築できる製品。マイクロソフトのOfficeとも緊密に連携し、サーバ上に格納したOfficeファイルをWebブラウザ上でプレビューすることで、データの共有を行うといったことが容易に可能になる。

 ドミノワークフローは、文字通りドミノの文書に回覧する機能を付加する。最大の特徴は、既存のドミノアプリケーションの文書を、そのままワークフロー化できる点。フローのプロセスはGUIで設定できる。出荷は第3四半期の予定。

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