UNIXとの競争にさらに力を入れるMicrosoft

2000/8/19
(08/10/00, 7:53 p.m ET) By Stuart Glascock, TechWeb News

 WindowsとUNIXの新たなパフォーマンスレースのスタートが間近に迫っている。

 Microsoftは8月11日、「Windows 2000 Datacenter Server」をメーカー向けに出荷して長い開発サイクルを締めくくり、ハイエンドエンタープライズプラットフォームの大物たちによる戦いのお膳立てを整えた。

 ワシントン州レッドモンドの同巨大ソフトウェア企業の関係者は、メーカー向けの出荷日を認め、史上最も洗練されたWindowsオペレーティングシステムの9月26日の正式発売を誓約した。同製品は、「SQL Server 2000」「Application Center Server 2000」「BizTalk Server 2000」「Internet Security and Acceleration Server 2000」「Commerce Server 2000」、および「Host Integration Server 2000」を含む一連のエンタープライズサーバソフトウェア製品のひとつである。

 Microsoftのエンタープライズサーバマーケティンググループでグループプロダクトマネジャーを務めるMichel Gambier氏は、「これはつまり、Microsoftが最も高いレベルのスケーラビリティを達成できるプラットフォームを手にしたことを意味する。われわれはハイエンド市場でも最高のプラットフォームを提供できるとの高い確信を持っている。これがわれわれを新たなステップへと導いてくれる」と話している。

 Datacenterは、トラフィックの多いネットワークを処理するハイエンドのハードウェアとソフトウェアを必要とする、エンタープライズ向けにデザインされている。同製品は4ノードのクラスタリング、64GBのメモリ、そして最大32基のプロセッサによるSMPをサポートする。Microsoftでは、ISPと、大きなデータウェアハウスのニーズがある企業やトランザクション処理アプリケーションを扱う企業をターゲットにしている。

 つまり同製品は、UNIXが支配するエンタープライズコンピューティング分野にMicrosoftがかつてないほど真剣に進出しようと考えていることを意味しているのだ。

 MicrosoftがWindows 2000の最初の3つのエディション(「Professional」「Server」、および「Advanced Server」)を完成させたとき、同社はDatacenterエディションを6月中旬にリリースすると誓約した。しかし、同製品のBeta 2は5月23日にOEM、IHV、ISV、および研究者向けにリリースされた。

 DatacenterエディションはOEM専用製品であり、Microsoftの経営陣はMicrosoftとコンピュータメーカー各社の問題であるとして価格の詳細を明らかにすることを拒否している。

 複数のOEMがDatacenterエディションの販売をコミットしているが、Microsoftは最初のDatacenter Server認定パートナーとしてCompaq Computerを選択している。一方、Hewlett-Packard(HP)とUnysisも8月11日に認定パートナーに指定されている。

 ベータプロセスへの申し込みを行った企業には、Amdahl、Data General、Dell Computer、EMC、富士通、日立、IBM、およびNECが含まれている。

 Gambier氏によると、OEM各社はMicrosoftから数日以内に同ソフトウェアを入手するという。OEM各社はまず最初に一連のテストに合格する必要があるため、同システムがハイエンドサーバにバンドルされて出荷開始される正確な日付は同氏には確実にはわからない。

 「過去のどのようなものよりもはるかに厳しいテストが行われる」(Gambier氏)

 MicrosoftはDatacenter Serverアプリケーション認定プログラムを先週初めに発表した。

[英文記事]
Microsoft Raising Stakes In Unix Race

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