Yahoo!がNDSを採用して企業内ポータル製品を提供へ

2001/1/11

 1月9日、米Novellは米Yahoo!の企業向けビジネス部門との提携が同意に達したことを発表した。Novellのディレクトリ製品をYahoo!のポータル新製品に統合するもので、完成は2001年中ごろの予定。

 Yahoo!は、これまでも企業ユーザ向けのカスタマイズ可能な情報提供ポータルサービスである「MyYahoo!」インターフェースの提供を行ってきた。同社は1月9日、同社のエンタープライズ・ポータル専門事業部Corporate Yahoo!を新たに設置し、ポータル・サーバ新製品「PortalBuilder 2.0」を核に企業内ポータルソリューションビジネスを推進していくことを発表している。すでに米McDonald'sなどの案件を抱えているという。

 Novellの「NDS eDirectory」は、ユーザー数6800万を有し、スケーラビリティ、ユーザーID管理などのセキュリティ機能を備えたディレクトリ管理ソフトウェア。

 今回の提携は、同社のディレクトリ・サーバである「NDS eDirectory」を、「PortalBuilder 2.0」に組みこむというもの。これにより、ユーザーに、プラットフォームを問わずに利用できる安全なWebパーソナライゼーション環境を提供するという。Novellでは、新サービスではカスタマーや取引先、従業員間でのやり取りの管理を実現するため、eビジネスやECなどのBtoBでの利用のニーズに応じるとしている。 

 今回の発表の中で、Yahoo!Enterprise ServiceのVice President兼General Manager、John Willcutts氏は“(今回の共同作業により)企業ポータルに不可欠なセキュリティとID管理機能に優れたサービスを提供できる”とコメントしている。

 一方、NovellのWorldwide Partnering Vice President、David Fleck氏は“当社のNetサービスソフトウェア戦略が足場を確めはじめた”と述べている。同社では代表製品Netwareのビジネスが不調で、2000年第4四半期並びに2000年全体が減収となるなど、業績不振が明るみに出始めていた。それだけに、今回の提携に対し、同社では大きな期待を寄せている模様だ。アナリストのなかでは、この提携によりNovellは、2001年は減収を免れるのではないかと見る向きもあるようだ。

[関連リンク]
Novellの発表資料
Yahoo!「PortalBuilder 2.0」

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