Java互換マークは永久に使用禁止、米マイクロソフト

2001/1/25

 米サン・マイクロシステムズと米マイクロソフトは、1月23日、サンが起こしていたJavaのライセンスに関する訴訟でようやく和解に至った。

 サンが1997年10月に起こしていた訴訟の内容は、マイクロソフトがサンからJavaライセンスを取得し、Windows上でしか動作しないプログラムを作ったというもの。サンが開発したプログラム言語であるJavaはOSにかかわらず動作する言語として設計されており、Java技術を汚したとしていた。

 今回の同意の下、マイクロソフトはサンに2000万ドルを支払うことになる。また、マイクロソフトの全製品におけるJavaライセンスの使用を打ち切り、「Java COMPATIBLE(互換)」のトレードマークを使用することは永久に禁止される。ただし、既存製品に関しては、引き続き販売を許可されるが、既存のインプリメンテーションを変更することはできない。

 マイクロソフトでは、今回の和解は同社のビジネスに影響はないと発表している。1996年にサンとの間で結んだライセンス契約は、今年の3月に期限が切れることになっていた。また、同社では「JAVA COMPATIBLE(互換)」のマークの使用も1998年以降、行われていなかったという。

 サンの会長兼CEO Scott McNealy氏は、“至極簡単なこと。われわれのライセンス取得者とユーザーの勝利だ”とコメントしている。サンによれば、Javaは200の企業がライセンスを取得し、開発者数は250万人に及ぶという。

 これに対しマイクロソフト側のコメントは、“(和解は)業界にとって喜ばしい大ニュースだ”(同社 Platform Strategy GroupのVice PresidentであるSanjay Parthasarathy氏)。同社の発表資料では、サンの技術と対抗する技術を開発していくとしている。“Microsoft .NETプラットフォームは、Webサービス構築・配布するのに最適な手法であり、Webサービスを構築するソフトウェア開発者を支援していく”と同氏のコメントは続いている。

 “マイクロソフトのJavaに関しての振る舞いは一例にすぎない。互換か打ち切りか、と選択肢を提示すると打ち切りを選んだのだ”とサンのExective Vice PresidentであるPatricia Sueltz氏は述べている。

[関連リンク]
米マイクロソフトの発表記事(英文)
米サン・マイクロシステムズの発表記事(英文)

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