メーカーからの脱皮を図るHP、コンサルへ本格進出

2001/3/9

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は、コンサルティング会社の日本ビジネスクリエイトと共同出資し、新会社「アドビック コンサルティング」を設立すると発表した。新会社はITコンサルティングを主な事業とする。

 ビジネスクリエイトはこれまで、SCM構築を含んだ事業戦略のコンサルティング、ERP導入での業務プロセスのコンサルティングなどを行ってきた中堅コンサルティング会社。今回の合弁会社では、日本HPのシステム構築、運用管理のノウハウや技術を自社の経営コンサルティング知識と合わせ、IT技術を活用したコンサルティングを一貫して行う。当面は、半導体やハイテク関連の製造業にターゲットを絞って事業を展開する。実際には、ビジネスモデルとERPのプロトタイプ作成までは新会社が行い、システム構築の部分はHPが受け持つことになるという。

 ビジネスクリエイト代表取締役社長 福島美明氏は「ITというナレッジを活用して会社を変えていく時代。新会社では受託型SIではなくビジネスモデルをIT化して提案・提供する」と意気込みを見せる。

 新会社の資本金は3億円で、出資比率は日本HPが34%、ビジネスクリエイトが66%、社長にはビジネスクリエイト代表取締役社長 福島美明氏が就任の予定。設立は3月16日の予定で、5月に事業を開始する。

 メーカーとしてのイメージが強いHPだが、ここ数年は米本社含め全社的にサービス部門に取り組んできた。同社のサービス部門は、コンサルティング、システム構築、アウトソースの3事業が柱で、現在、全体の売り上げの20%を占めている。今後、30%を目標に注力して行く構えだ。

 日本での取り組みとしては、1999年に丸紅らと3社で合弁会社、ヒューレット・パッカード・ソリューションデリバリ(HPSD)を設立している。HPSDはSI事業を主軸としてきたが、コンサルティング事業をカバーするには不十分だった。また、昨年噂された、米本社によるプライス・ウォーターハウスクーパーズの買収だが、昨年末、米HPはこの件がなくなったことを正式に発表している。そういった流れもあり、今回の合弁会社にかける日本HPの期待は大きいようだ。「3年でコンサルティング関連の売上を倍増させる」と日本HP執行役員 HPコンサルティング事業統括本部 河原正也本部長は語る。

 Webコンサル分野には、すでに米国からマーチファーストなど“SIPS(Strategic Internet Professional Service)”と呼ばれる新興企業の侵入が相次いでいる。「日本の製造業は特殊。米国企業では対応できないのでは」と日本HPビジネス戦略企画室 石澤稔室長は優位性を語る。すでに案件もいくつかあるという。

(編集局 末岡洋子)

[関連リンク]
日本HPの発表資料
日本ビジネスクリエイト
HPSD

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