XMLコンソーシアム、財務情報の電子開示の推進で協業

2001/12/1

 XMLコンソーシアムは11月30日、財務情報の電子開示標準化を推進するXBRL Japan(エックス・ビー・アール・エル・ジャパン)とXBRL(eXtensible Business Reporting Language)の普及啓蒙の支援活動の協業について合意したと発表した。

 米国XBRLは、米国公認会計士協会(AICPA)が中心となり設立された団体で、財務諸表を電子開示するための情報形式を定義している。XBRL Japanは、日本公認会計士協会がAICPAより依頼を受け、米国XBRLの日本組織として2001年4月に設立した団体。

 XML技術であるXML Schemaなどに基づくビジネス・データ記述言語のXBRL形式データは、財務諸表データを表示・印刷できるだけでなく、インターネット経由で分類・検索・集計・統計分析などが可能なデータとして再利用できる。

 米国の銀行の監督機関であるFDIC(The Federal Deposit Insurance Corporation)やオーストラリアの銀行・保険業界の監督機関であるAPRA(Australian Prudential Regulation Authority)、ヨーロッパを中心とする国際信用保険協会(ICIA:International Credit Insurance Association)など海外の金融監督機関および金融機関が相次いでXBRLの採用を決めており、現在日本での対応が注目されている。

 しかし、日本でXBRLが普及するかどうかは、国や公的機関による採用、企業の受け入れ、ソフトウェア会社によるXBRL対応など多くの要因に依存しているため、XBRLの告知・普及啓蒙活動が重要となる。そこで、XML技術のビジネス上の実用化推進を行う国内唯一の団体「XMLコンソーシアム」が、XBRL Japanの普及・啓蒙活動を支援することで合意した。

 具体的な支援内容は以下のとおりである。

 (1)XBRL Japan主催シンポジウム・セミナーの協賛
 (2)XML コンソーシアムが開催するセミナーなどにおけるXBRLの紹介
 (3)普及活動上、重要な公的機関・団体・企業のコンタクト先の紹介
 (4)XML コンソーシアム活動へのオブザーバーの派遣

 XMLコンソーシアムは協業の第1弾として、12月14日開催の「XBRL Japan第2回シンポジウム」に協賛する。

[関連リンク]
米国XBRL
XBRL Japan
XMLコンソーシアム
XBRL Japan発表資料

[関連記事]
XMLコンソーシアムが本格的な活動を開始 (@ITNews)
ebXMLの仕様、UN/CEFACTとOASISが承認 (@ITNews)
座談会 「XMLの明日」 (XML eXpert eXchange)
XMLコンソーシアムとXMLjapan.orgが国内で同時に発足 (@ITNews)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)