ブラウザの限界を超えたコンテンツを開発できるFlash MX

2002/3/8

 マクロメディアは3月7日、リッチコンテンツ・アプリケーション開発環境「Macromedia Flash MX日本語版」を3月29日に発売すると発表した。

 発表会の冒頭で、マクロメディア代表取締役井上基氏は、「リッチでダイナミックで、集客力、訴求力のある新世代のコンテンツが作成できるツールとしてFlash MXを提供する。今後、Dreamweaver MX、ColdFusion MXといった一連のシリーズを投入していく」と述べた。また、MXはMiracle eXperimentの略であることも明らかにした。

米Macromedia 上級副社長ワールドワイドフィールドオペレーション担当 Stephen A. Elop氏

 続いて、米マクロメディア 上級副社長ワールドワイドフィールドオペレーション担当のStephen A. Elop氏がプレゼンテーションを行った。プレゼンテーションの中でElop氏は、「いまのインターネットはユーザー体験が貧弱で、エキサイティングではない。eコマースなどでも最後の段階(購入)にたどり着けない人が多く、インターネットそのものが停滞している。ブラウジングがメインで、ページごとにさまざまなデータを入力しなければならない。将来のインターネットは、何かをする(Doing)になる。そのためには、Webアプリケーションがシングルページで構成され、入力したデータがリアルタイムで反映されるように、コンテンツとアプリケーションが融合される必要がある」と述べ、米Broadmoor HotelがFlash MXのプレリリース版で作った予約サイトを紹介した。ここでは、ユーザーが空き室状況や料金、部屋の様子などをチェックして、ホテルの予約を行い、クレジットカードのデータを送信するまでをすべて同一画面上で行えるようになっている。

 Flash MXでは、新たにビデオをサポート。高画質の圧縮ビデオ再生コーデックである米Sorenson Mediaが開発したSoreson Sparkを採用し、MPEG、DV、QuickTime Movie、AVIなどをフルモーションで読み込むことが可能になった。また、MP3サウンドデータやJPEGイメージなどを外部のファイルから読み込むことができるようになった。

 さらに、同社のDreamweaverやFireworksなどで採用されているMacromedia共通インターフェイスを備えるなど、作業環境の充実を図った。そのほか、UIコンポーネントの提供、タイムラインとアニメーション機能の強化、Unicodeのサポートなどの機能が追加されている。

 対応OSはMac OS 9.1/OS X 10.1以降と,Windows 98 SE/Me/NT 4.0/2000/XP。価格は、Macintosh版、Windows版とも通常版が5万8000円、エデュケーション版が1万2000円、アップグレード版が1万9800円。

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