セールスフォース、ASPとユーザーシステムの接続でSI4社と提携

2002/7/5

 セールスフォース・ドットコムは、同社が提供するASPで統合型CRMシステムを提供するサービス「salesforce.com」と、ユーザー企業のシステムを接続するインテグレーションサービスを7月より開始し、それに伴ってシステムインテグレータ4社と技術提携を行ったと発表した。

 同社のsalesforce.comの最上位版「salesforce.com Enterprise Edition」は、外部システムと接続・連携するためのXML-APIを装備しており、同社ではこのAPIを活用してユーザー企業の既存社内システムやモバイル機器との接続を行うインターフェイスや、ゲートウェイのプログラムの開発を行う開発キット「XML-APIインテグレーションキット」を開発、システムインテグレータ向けに提供する。

 セールスフォース・ドットコムでは、この開発キットを使ったインテグレーションの提案や開発を行うシステムインテグレータと、「XML-APIインテグレーションパートナー」という名称で技術提携を行う。今回提携したのは、日立ソフトウェアエンジニアリング、ハイホーブロードバンドシステムズ、第一コンピュータリソース、フレックスファームの4社。

 セールスフォース・ドットコムではXML-APIを一般公開とせず、XML-APIインテグレーションパートナーにのみに対し、インターフェイス仕様などの技術情報の提供および開発キットの販売を行う。今回提携した4社は、専門技術トレーニングを受講し、開発テストのためにセールスフォースの米国システムセンターとの接続を許可されている。

 日立ソフトウェアエンジニアリングは大規模ERPとのシステムインテグレーション、ハイホーブロードバンドシステムは、インターネットを有効活用したシステム開発、第一コンピュータリソースはメインフレームなどの基幹系や大規模データベースとのシステムインテグレーション、フレックスファームはモバイル機器へのCRMシステムの提供などを行う。

 セールスフォース・ドットコムの北村彰代表取締役社長は、XML-APIとインテグレーションキットのリリースに関して、「salesforce.comと既存システムとの統合を望むユーザーの声が強かった」とし、今後の戦略としては、豊富な業務知識と経験や技術を持ち、信頼できるシステムインテグレータとパートナー関係を促進する意向を示した。また技術面では「10月を目途にSOAP対応を実現できると考えている」とも語った。

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日立ソフトウェアエンジニアリング
ハイホーブロードバンドシステム
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