わずか半年でメジャーバージョンアップする「Borland JBuilder 8」登場

2002/11/15

Borland JBuilder 8 日本語版

 ボーランドは11月14日、Java開発ツール「Borland JBuilder」日本語版のバージョン8を12月20日に発売すると発表した。Borland JBuilder 7を発売したのは6月24日。わずか半年でメジャーバージョンアップは、パッケージアプリケーションでは異例の早さだ。同社広報担当者は「技術進化のスピードが予想以上に早い。このような環境に適応できるツールを提供するには、1年以上先にバージョンアップを行っている余裕はない」とコメントした。

 バージョンアップのポイントは、JDK1.4(JDK1.3.1と比較して20〜80%のパフォーマンスが向上したとサンマイクロシステムズが発表)上での稼働を実現した点、オープンソースフレームワークApache Strutsをサポートした点だ。MVC2モデルをサポートするStrutsに対応したことで、JavaコードとHTML、ロジック層とプレゼンテーション層を明確に分離して開発が進められるようになった。

 ボーランドは、プラットフォームの非依存性を強烈にアピールしながら、Java、Windows .NET、Linuxをサポートする開発環境の「開発」を果敢に行っている。同時に、オープンソースソフトウェアの自社製品へのどん欲な取り込み、買収による機能拡張にも余念がない。
 
 11月1日には、開発ツールベンダ 米トゥゲザーソフト(以下トゥゲザー)の買収を発表している。設計主導型(デザインドリブン)の開発ソリューションに強みを発揮するトゥゲザーの製品群をBorland JBuilderに吸収することによって、コード主導型の開発手法を牽引してきた同ツールに大きな変貌が訪れるだろう。

 このあたりの経緯については、いまだ詳細な内容が公表されているわけではない。ただ、11月18日から開催されるボーランドのプライベートイベント「Borland Conference 2002」において、米ボーランド・ソフトウェアの代表取締役社長兼CEO デール L. フラー(Dale L. Fuller)氏がキーノートセッションの中で言及する予定である。

(編集局 谷古宇浩司)

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