「メインフレーム オルタナティブ=Linux」時代の幕開け、オラクル

2003/5/15

代表取締役社長 新宅正明氏(左)、取締役専務執行役員 山元賢治氏(右)

 日本オラクルがLinux戦略の強化に本腰を入れ始めた。具体的な取り組みとして同社が5月14日に発表したのは、エンタープライズ規模で運用可能な「Unbreakable Linux」の投入、技術者育成プログラムの拡充、Linux対応製品の提供、パートナーとの協業により、検証、改良作業を行うLinux関連協議会の設立の4つの施策である。
 
 同社のLinux戦略を俯瞰(ふかん)するうえで、人事面の動きは無視できない。日本オラクルが58.5%の株を持つミラクル・リナックスに、取締役専務執行役員の山元賢治氏が取締役(兼任)として参加するほか、ミラクル・リナックスの代表取締役社長経験者である茂木正之氏が日本オラクルのエンタープライズ・マーケットの統括者に、さらに現ミラクル・リナックスの代表取締役社長 藤城薫氏が、中・小規模企業向けのビジネスを展開するLinuxビジネス推進室のトップになるなど、ミラクル・リナックスとの“融合体制”を敷くことになる。なお、ミラクル・リナックスの新社長には、6月1日付けで常務執行役員の佐藤武氏が就任する予定。

 日本オラクルの新Linux戦略の柱が「Unbreakable Linux」である。インテルの64ビットプロセッサ「Itanium 2」の登場で、32ビットから64ビットへの移行が可能になった。この背景をもとに、従来、情報系システムでの利用がほとんどだったLinuxソリューションを基幹系システムにも浸透させようとする同社の戦略の鍵を握るのが、強固な堅牢性を保証するLinuxの存在であり、およびそれに付随するサポート体制、営業体制、技術者育成体制の構築である。代表取締役社長の新宅正明氏はこのことを「LinuxをUNIXのオルタナティブに、そしてメインフレームのオルタナティブな存在にできる時期がようやく来た」と表現する。

 新Linux戦略が動き始めるのは6月1日から。同社のDB製品、アプリケーション・サーバ製品、コラボレーション製品のLinux対応版を対象にRed Hat LinuxまたはUnited Linuxとの協業を基盤としたLinux OSを含む統合的な技術サポートを提供するなど、具体的に動き出すことになる。新宅氏は「Linux版製品の販売目標(FY06)として、Linux版製品のライセンス売り上げを年間平均成長50%以上」と、かなり強気の数値目標を掲げた。

(編集局 谷古宇浩司)

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