VMwareでBtoBのデモシステムを構築するウェブメソッド

2003/6/19

 BtoBプラットフォームを提供しているソフトウェアベンダが顧客に製品のデモンストレーションを見せるのは、一般的には難しいことである。できるだけリアルなBtoBのデモンストレーションを見せようとすると、フロントエンドとなる受発注のアプリケーションや、バックエンドとなるSCMやERPのシステムが必要となるだけでなく、受発注の相手も必要となるからだ。デモ環境の構築だけで大規模なシステム構成が要求される。

 BtoBやEAIプラットフォームベンダであるウェブメソッドは、国内でこうしたデモンストレーション環境などを整備するために「日本ソリューションセンター」の設立を発表した。米国ではすでに2002年6月からウェブメソッドソリューションセンターの活動を開始しており、プリセールスやパートナー支援、システム検証などを行っている。日本は米国に次いで2番目のソリューションセンターとなる。

 米国ウェブメソッドソリューションセンターのテクニカルディレクターであるマドゥー・ラオ(Madhu Rao)氏によると、米国のソリューションセンターではデルのサーバマシン上でVMwareを実行し、複数の仮想マシン上にSAP、Oracle Applications、Siebel、JD EdwardsなどのアプリケーションとWebMethodsを連係させる環境が構築されているという。VMwareを利用することで、物理的なサーバの台数に捕らわれることなくデモンストレーション環境のシステム設計ができ、またファイルコピーなどで再現環境を容易にほかの環境へ移動させやすくなるメリットがあるという。また、IAアーキテクチャ以外にもメインフレームの環境が用意されている。

 国内のソリューションセンターでは、まずSAP、Siebel、Oracleを組み合わせた環境からスタートする。デモ可能なシナリオとして、XML、EDI、フラットファイルによるオーダーや、SAP、Oracle ApplicationsなどERPシステムの統合。またパートナーの支援や教育にも活用していく予定。今後はヨーロッパにもソリューションセンターを広げていくという。

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