HPとMSの協業強化で3年後のサーバOSはどうなる?

2003/8/5

 日本ヒューレット・パッカードとマイクロソフトは協業関係を強化し、ミッションクリティカル分野でHPのIAサーバと、Windowsサーバを組み合わせた包括的なソリューションを共同開発すると発表した。両社は共同のサポートセンターを開設。ミッションクリティカル分野でWindowサーバを利用する顧客を対象に迅速で、手厚いサポートを提供する。

左から日本HP取締役副社長 HPサービス事業統括 河合聰氏、HP代表取締役社長 樋口泰行氏、マイクロソフト代表取締役社長 マイケル・ローディング氏、マイクロソフト取締役 エンタープライズビジネス担当 平井康文氏

 HPとマイクロソフトは2002年9月に米本社同士がグローバルレベルで提携。国内では「協業を強化し、成功できるよう両社で検討してきた」(マイクロソフト 代表取締役社長のマイケル・ローディング[Michael Rawding]氏)という。

 両社がターゲットとしているのはミッションクリティカルなシステム構築が求められるエンタープライズ分野と、中堅・SOHOの分野。特にミッションクリティカルシステムに注力する方針で、Windows Server 2003とHPのIAサーバの組み合わせを推し進め、提案からシステム構築、コンサルティング、保守・運用までビジネスのすべての面でソリューションを提供する。

 両社は推進チームを組織。Windows NT 4.0からWindows Server 2003への移行や、Active Directoryを活用したサーバ統合、今年登場予定のExchange Server 2003の売り込み、ポータルソリューション開発、.NET対応基幹アプリケーションの構築などで協力する。特に.NET対応基幹アプリケーションではメインフレームからの移行をユーザー企業に促す考え。業種別にテンプレートを用意し、スムーズに移行できるようにする。

 協業の目玉となるのが8月4日にHPの荻窪事業所内に両社共同で開設した「ジョイント・ミッション・クリティカル・サポート・センター」。別契約したユーザー企業を対象に、Windowsで稼働するミッションクリティカル・システムへのサポートを提供するセンターで、HPのエンジニアのほかに、国内で初めてマイクロソフトのエンジニアが他社の施設に常駐する。提供するサービスは個々のユーザー企業に対してアカウント・サポート・チームを結成し、密着したサポートを行う「クリティカルサービス」、システムのハード、ソフトをリモート監視し、障害を未然に防ぐ「プロアクティブ24」、ハード、ソフト別にサポートを提供する「サポートプラス/サポートプラス24」などを用意する。

 開設当初は10人前後のエンジニアが常駐するが、随時増員し、今年9月には50人体制で本格稼働させる。HPのエンジニアを米マイクロソフト本社に派遣し、サポート部門に常駐させる計画もある。

 今回の協業は、これまでの協業に比べてより包括的な内容となっている。ローディング氏は協業を「両社にとってワクワクするような転換期になる」と指摘。日本HPの代表取締役社長 樋口泰行氏も「マイクロソフトは、HPにとってほかに選びようがないパートナー」と持ち上げ、「相互補完的なパートナーシップを構築できる」と強調した。HPの取締役副社長 HPサービス事業統括 河合聰氏は、サーバのOS別の売り上げについて、「現在はHP-UX、Tru64の順で、次いでノンストップカーネルとWindowsが競っている状況だが、3年後には成長率が高いWindowsがHP-UXと並び、ミッションクリティカル分野の柱になる」と述べ、HPのサーバ戦略でWindowsを大きな柱とする考えを示した。

(垣内郁栄)

[関連リンク]
日本HPの発表資料
マイクロソフトの発表資料

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