UML一辺倒の風潮に警鐘、日揮情報

2003/9/5

日揮情報ソフトウェア 常務取締役 岩田アキラ氏

 日揮情報ソフトウェアは9月4日、UMLモデリングツール「Describe Enterprise 6.1」とO/Rマッピングツール「CoCoBase Enterprise O/R」を発売すると発表した。日揮情報ソフトウェア 常務取締役 岩田アキラ氏は「単に製品を発表するだけではなく、データベースとアプリケーションの設計、実装作業をスムーズに連携させるまったく新しいソリューションを提供することになる」と自信をみせた。

 キーワードとなるのは、O/Rマッピングである。O/Rマッピングとはデータベースの設計手法であるデータ中心設計手法(DOA)とオブジェクト指向開発(OOP)を融合させた技術。通常、データ・モデルはリレーションで連結された複数の関係付けされたモジュールにグループ化されており、多くの場合、リレーショナルな情報をフラットな標準化されたオブジェクト・モデルに変換することは困難とされている。

 このようなオブジェクトとリレーショナル・データの構造的な違いは「インピーダンス・ミスマッチ」と呼ばれているが、同社ではデータベース設計とアプリケーション設計で行ったモデル間のインピーデンス・ミスマッチを開発の上流段階で解消することを目的として、「Describe Enterprise 6.1」とCoCoBase Enterprise O/R」の2製品を同時投入する。加えて、同社では、マッピングの補完ツールとしてExcelのアドインソフト「J-SYS Software OR/Worksheet」を独自開発し、この3製品でデータベース設計、アプリケーション設計から実装までを横断的に行えるソリューションを整えた格好となった。

 そもそも、DOAの手法は、データ分析、リレーショナル・データベースの設計から実装、メンテナンスまで一貫したモデル駆動型開発として業務系システムを構築する際に活用されており、現在でも多くの開発者がこの手法を採用している。一方、オブジェクト指向言語を使うOOPは、プログラムの部品化や再利用を想定し、データとその振る舞いをカプセル化してしまう。このため、データを独立させるDOAとOOPを融合させることは不可能ではないものの、煩雑な手続きを必要とした。同社ではUML一辺倒の風潮に警鐘を鳴らす意味も込めて、「オブジェクト(O)-リレーショナル(R)マッピング」技術を実現する製品を投入し、自社で開発したアドオン製品を加えて、1つのソリューションとすることで、ソフトウェア開発の方法に新しい道を示そうとしている。

(編集局 谷古宇浩司)

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