ITSS Ver.2はユーザー本位? IPAが2006年3月に公表へ

2005/4/9

 情報処理推進機構(IPA)ITスキル標準センターは4月8日、ITSSの今後の方向性について発表し、ITスキル標準(ITSS)ver.2.0と研修ロードマップver.2.0を2006年3月に公表することを明らかにした。

IPA ITスキル標準センター 企画グループ グループリーダー 鈴木俊男氏

 ITSS ver.2.0公表に先立ち、ITスキル標準センターはITSS本体の概要を改定し、2005年7月までに公表する。当センター運営のプロフェッショナルコミュニティが検討するITSSのレビューも提言として同時期に公表し、この2つと利用者の意見などをふまえてITSS改定作業を進める予定だという。

 ITスキル標準センターが2005年3月に行ったITサービス事業者とユーザー企業に対する電話アンケートの結果によると、ITSSを「詳しく知っている」または「ある程度知っている」企業は、ITサービス事業者で全体の41.0%、ユーザー企業で全体の13.4%。ITSSを知っている企業のうちで、何らかの形でITSSを導入済みもしくは導入を検討中の企業は、ITサービス事業者65.8%、ユーザー企業66.7%。IPA ITスキル標準センター 企画グループ グループリーダー 鈴木俊男氏は「ITSSの普及は確実に進んでいる」との認識を示した。しかし、ユーザー企業の認知や、ITSS全体の構成のブラッシュアップなど課題もあるといい、今回の改定案が決定された。

 ITスキル標準センターは、ITSSの改定のほか、経営者向けのITSS概説書の策定、研修ガイドラインや育成・評価ガイドラインの策定などを今後の活動予定としている。

(@IT 長谷川玲奈)

[関連リンク]
情報処理推進機構(IPA)の発表資料(PDF)

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