セールスフォース、新プラットフォーム搭載で機能強化

2005/6/23

 セールスフォース・ドットコムは6月22日、同社が提供しているASPサービス「salesforce.com」の17回目のバージョンアップとなる「Summer '05」を発表した。今回のバージョンアップでの最大の特徴には、新しいプラットフォーム「Multiforce 1.0」を採用した点が挙げられる。

セールスフォース・ドットコム 執行役員 製品統括本部長 内田仁史氏
 セールスフォース・ドットコムは、SFA(Sales Force Automation)CRM(Customer Relationship Management)をASP形式で提供しており、現在では1万5500社、26万7000ユーザーを抱える。2005年第1四半期の売上高は前年同期比84%増の6420万ドル、純利益は同902%増の440万ドルで、2005年度の売上予想を上方修正するなど、売り上げも好調だ。

 同社はこれまで、春、夏、冬の年3回のバージョンアップを計17回に渡って行っており、Summer '05は18代目のバージョンだ。セールスフォース・ドットコム 執行役員 製品統括本部長 内田仁史氏は今回のバージョンアップについて、「2005年は、例年だと行っている春のバージョンアップを1回休んでまで開発を熟成させたものだ。つまり、2回分以上の新機能や機能強化が図られている」と強調した。

 最新バージョンのSummer '05では「Multiforce 1.0」を採用した点が最大の特徴だ。Multiforceはsalesforce.comのオペレーティングシステムにあたるもの。salesforce.comの機能である「Salesforce」や「Supportforce」「Sforce」「Customforce」を利用して作成されたカスタムアプリケーションや既存システムも、すべてMultiforce上に載せることが可能になった。これにより、従来はSalesforceからSupportforceや、SforceからCustomforceへの切り替えが大変だったが、今バージョンからはワンクリックで可能になったという。この機能については従来よりユーザーから多くの要望が寄せられており、「随分前から開発しており、やっと実装できた機能」(内田氏)だという。

 そのほか「Customforce 2.0」を実装し、重要な機能を搭載した。Customforce 2.0の最大の特徴は、計算機能をフィールドに埋め込めるようになった点だ。内田氏は、「計算機能は、salesforce.comの最初にリリースした当初からユーザーより要望として挙がってきていた。さらにライバルであるシーベルの製品は計算機能を備えていたことから、長年に渡り開発しており、念願の機能をやっと実装できた」と説明した。そのほか、実装した機能にはレポートのカスタム集計や、条件付きで強調表示できる機能などが挙げられる。これらは営業マンからの要望が多かった機能だという。

 Salesforceの機能では、売上予測を1から作り直して強化した。いままでのバージョンでは売上予測はカスタマイズできなかったが、今回の改良によってカスタマイズ可能になったほか、リアルタイム分析や複数の売上予測方法を利用できるようになるなど、数々の改良が加えられている。

 内田氏は、「今回の大きな特徴は、Multiforceの実装とCustomforceの大幅な強化だ。いずれの機能も従来よりユーザーから要望が強かったものだ。日本では特にカスタマイズしたいという要望が強いので、当社CEOのマーク・ベニオフも『カスタマイズの強化は日本のために実施したものだ』と語っていた。今後もユーザーの声を多く取り入れていきたい」と語った。

(@IT 大津心)

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