Sniffer日本語版が近く登場、「Network General is back!」

2005/7/9

 「Network General is back!(ネットワークジェネラルは帰ってきた!)」――米ネットワークジェネラルの新社長となったマイケル・ポープ(Michael Pope)氏は、マカフィーから再独立して1年が経過した同社の状況をこのように語った。

 今回の来日は、重点市場と位置付ける日本市場での活動を加速するため。日本でのパートナーとして、住商エレクトロニクス(SSE)、日立インフォメーションテクノロジー(日立IT)と手を結んだ。今年3月に発表したネットワーク監視・分析製品「Sniffer Portable 4.8」の日本語化もほぼ終了し、今夏には出荷されるという(4.8 SP1の日本語化となる)。

米ネットワークジェネラルの社長 マイケル・ポープ氏(左)とセールス&マーケティング担当上級副社長のジム・フラットリー氏

 同社が提供するソリューションは、ビジネス上のプライオリティに沿った形でネットワークやアプリケーションのパフォーマンスを最適化するもの。同社の持つ製品は今後12〜15カ月の間にバージョンアップされる予定だ。

 ポープ氏は「マカフィーから独立した新生ネットワークジェネラルは、文字通り何もない状態からの再スタートとなった。インフラもないし、PCさえなかったよ(笑)。この1年、顧客との関係を結び直すことを第一に活動してきた」と振り返る。

 同社は全世界に1万3000社の優良顧客を抱えている。「まずは彼らに、ネットワークジェネラルがすべきことを聞いて回ったんだ。すると、『イノベーションに注力していない、熱意が感じられない』との意見が多かった。だから、この1年は25億円の研究費を投入して彼らのニーズに応える製品を開発した。今後も、毎年30億円規模でR&Dを続けていく」とポープ氏は語る。

 ポープ氏は続けて、「マカフィーによる買収によって、残念ながらSnifferはユーザーの目の前から消えてしまった。その間に同業他社が市場にのさばる形になってしまったよ。彼らはポイントごとのソリューションを展開している。ネットワークジェネラルが彼らと異なるのは、『認識』→『監視』→『測定』→『管理』→『解決』という一連のステップをすべてまかなうことができるという点だ。ネットワークのパフォーマンス分析とアプリケーションのパフォーマンス分析の両方を持つわれわれの強みがここにある」と語る。

 R&D以外にも同社が建て直しに注力した分野がある。ユーザーサポートだ。セールス&マーケティング担当上級副社長のジム・フラットリー(Jim Flatley)氏は、日本市場で成功するためにもサポートの充実は不可欠という。「マカフィー時代、Snifferのサポートチームはワールドワイドで7人しかいなかった。だから、いつまでたっても解決しないサポート案件が山積みだった。この1年間でサポートチームは50人以上に拡大され、サポート案件の90%はその日のうちに解決できるようにした。いまではすべての案件が21日以内に終了する体制となった」とフラットリー氏。

 また、「時代に合ったサービスを展開することも重要だと把握している。企業が新しいアプリケーションやサービス、例えばVoIPなどを導入する前のアセスメント(効果測定)としてプロフェッショナルサービスを提供できる」とも語る。

 技術者を育成するためのSniffer Universityもカリキュラムを全面刷新し、近いうちに日本語での講座も開設される。同社は日本市場で成功するためには、日本語化というローカライズだけでなく、日本の独自性への対応、つまり機能のローカライズも重要と認識しているようだ。ネットワークマネジメント製品である「Sniffer Distributed 4.6」についても日本語化作業が進んでいるという。

(@IT 岡田大助)

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