「知らなさすぎる/知らなすぎる」どっちが正しい?

2006/1/13

 ジャストシステムは1月12日、「ATOK presents 全国一斉! 日本語テスト」を実施すると発表した。漢字力や表記力、文法、敬語、手紙の常識、語彙(ごい)力などの総合的な日本語力を問う多肢式30問のテストである。問題を作成したのは、『明鏡国語辞典』編集委員の鳥飼浩ニ氏。2005年に12月に同じ内容で行ったプレテストの総合平均点は59.6点(男性58.8点、女性60.4点)だった。

 鳥飼氏はプレテストの結果を分析して「高年齢層と若者にあまり差がでなかったことは少し意外だった」とする。年代別にみて最も平均点が高かったのは50代の60.9点で、次が20代の60.2点だった(最低は10代の58.7点)。また、男性よりも女性の方が高得点というポイントについて、「生活環境もさることながら、心遣いや神経のこまやかさといった女性独特の性向が反映しているのではないか」とコメントする。

 全問題中、最も正解率が高かったのは「御中」の正しい読み方を問う問題だ。全体の正解率は97.4%。逆に最も正解率が低かったのは「<活/喝/渇>を入れる」の3つから正しい漢字を選択するという問題で、正解率は20.7%にとどまった。「愛想も××も尽き果てる」の××を問う問題も正解率が25.6%にとどまった。とはいえ、ジャストシステムでは、「『かつを入れる』同様、古くから口にされている慣用表現に慣れた高年齢層は強さを発揮する」とし、高年齢層に一日の長があることを示唆した。「有名/幽明/幽冥、境を異にする」「蟻の這い入るすきもない/蟻の這い出るすきもない/蟻の入り込むすきもない」といった慣用句に関するほかの問題も“難問”だった。

 そのほか、一般に若者に誤用が多いとされる表現において、高年齢層が若年齢層よりも日本語の誤用が多かったものがあった。「知らなさすぎる/知らなすぎる」の表現の適切性を選択する問題では、40代女性の誤答率が70.2%でトップだったが、正解率では20代女性が53.4%でトップだった。

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ジャストシステム

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