日本のソフトウェア品質を向上させる、SQEジャパン発足

2006/1/17

エス・キュー・イージャパン 代表取締役社長 山中義晴氏

 エス・キュー・イージャパン(以下SQEジャパン)は1月16日、「ソフトウェア品質診断 SQEコンソーシアム」を発足したと発表した。クオリカ、サイクス、日本コンピュウェア、富士通ソフトウェアテクノロジーズが参加している。

 作り手ではなく、使用者=エンドユーザー(企業の情報システム部門ではなく、業務部門の担当者を指す)視点でのソフトウェア開発手法の技術的けん引役を目指す。「新ソフト開発SWJIT」研究会および「調達CMM」研究会などの研究会の運営や、海外で行われているカンファレンス(Star East、Star West、etter Software Conference)の国内への移植活動を行う。

 SQEジャパンは1月5日付けで正式に発足した。中立公平な立場で日本のソフトウェア品質の向上を図るとする。ソフトウェアテストのコンサルティングなどで2500社の登録企業を有する米SQEの日本での独占使用権を得ており、4人のコンサルタントを中心にSQEが提唱するソフトウェアの開発手法「ソフトウェアジャストインタイム」(SWJIT)をエンドユーザーおよびシステム開発企業に対して提供する。コンサルティング、教育プログラム、アウトソーシングサービスなどいくつかの提供形態を用意している。

 同社が提唱するソフトウェアの開発手法「ソフトウェアジャストインタイム」は、製造業の品質管理ノウハウをソフトウェア開発に取り入れたもの。要件定義の時点からテスト設計を始めるのが特徴。開発作業と並行してテスト作業を別見積もりで発注し、品質管理専門部隊が各フェイズのレビューに責任を持つ体制を推奨している。受け入れテストの段階で品質管理専門会社が第三者検証サービス提供者として参加するというのも、これまでの日本のソフトウェア開発にはなかった仕組みである。

(@IT 谷古宇浩司)

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