国産Linuxサーバで安心のサポートを提供します

2006/2/8

 ミラクル・リナックスと日本ストラタステクノロジーは2月7日、Linux OS「MIRACLE LINUX V4.0」を搭載した無停止型サーバ「ftServer Mシリーズ モデル30」を2月13日より販売開始すると発表した。日本ストラタステクノロジー 代表取締役社長 長井正利氏は、「この製品は初めて日本がイニシアティブを取って製作したサーバだ。日本のメーカーが作ったので、日本独自の風習やサポートに手厚く対応できる」と自信を見せた。

日本ストラタステクノロジー 代表取締役社長 長井正利氏
 ftServer Mシリーズは、無停止型サーバftServerにMIRACLE LINUX V4.0を搭載したもの。ftServerはデータベースサーバとして多く使用されており、オラクルデータベースと高い親和性を持つMIRACLE LINUXを採用することで、より高い信頼性を発揮できるとしている。また、両社は3月中をめどに、24時間365日保守を含むオラクルバンドルパッケージ商品の販売も予定しているという。

 長井氏は、今回の製品の開発背景を「日本のユーザーはサポート重視でかゆいところに手が届くサービスを提供しないと、商品を買ってくれない。この製品が狙う、DBサーバやテレコム市場は特にこの傾向が強い。当社はワールドワイドの企業としては珍しく、全世界における日本のシェアが35%もある。通常は5〜15%程度だろう。従って、当社では日本支社のウエートが重いため、日本主導の製品開発ができた。OSも日本発のLinuxベンダであるMIRACLE LINUXであるため、より手厚いサポートができるだろう」と説明した。

ftServer Mシリーズの外観。CPUも冗長化しているので、1つCPUボードを抜いても、もう1つのCPUが計算を続けるため、計算が停止しない
 ftServer Mシリーズは、Intel Xeon 3.06GHzのCPUやメモリ、チップセットをそれぞれ2セット搭載し、ハードディスクやPCIなども2セット搭載して冗長化を図っている。2セット搭載されたCPUはそれぞれが同じ計算を同時に行っているため、万が一どちらかに障害が発生した場合でも、もう片方がその計算を続けることで、ダウンタイムゼロで対応できる仕組みだ。また、ハードウェアログやレポートはすべて日本ストラタステクノロジーに自動的に送信し、障害発生時にはオーナーにレポートする仕組みも搭載している。

 長井氏は、「今後は、4ウェイで冗長化した『ftServer M60』の開発や、24時間365日保守を含むオラクルバンドルパッケージ商品の開発、新しいOSや新しいCPUの搭載などを検討している。絶対に止めることのできないDBサーバやテレコム系のサーバとして売り込み、シェア拡大を狙いたい」と語った。また、ミラクル・リナックス 代表取締役社長 佐藤武氏は、「ftServerに搭載されるにあたって、メモリミラーリングなど、いくつかの機能をカーネルに追加した。日本発のLinuxベンダとしてサポートをウリにしていきたい。また、Asianuxの強みを生かして中国などのアジアにも進出したい」と意欲を見せた。

(@IT 大津心)

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