日本人はFirefoxがお嫌い? 〜Mozilla Japanセミナー開催

2006/3/3

 Mozilla Japanは3月2日、米MozillaやFirefoxの最新動向などを紹介する「Mozilla Japan第2回セミナー」を開催した。セミナーでは、米Mozilla Corporation 事業開発担当副社長 ジョン・リリー(John Lilly)氏などが、同社の最新動向を説明した。

米Mozilla Corporation 事業開発担当副社長 ジョン・リリー氏
 リリー氏は、同社が提供しているWebブラウザがリリース後、18カ月で5500万ダウンロードされた点について、「これだけユーザーに受け入れられているのは、ユーザーがほしいと思っていた機能を、純粋に提供しているからだ」と説明。この結果について、「こんなに急激にユーザーを増やしているソフトウェアは、ほかのオープンソースソフトウェアでは見当たらない。今後は企業ユーザーや商売をしているユーザーにも多く利用してほしい」と語った。

 同氏はFirefoxのリリース経緯について、「あるWebブラウザがほとんどのシェアを握っていて、チョイスがほとんどない状態だったのを懸念した。現在では、数千人の貢献者がいる。Firefoxによって、選択肢とプライバシーを提供できるようになった」と説明した。また、「なぜ、Firefoxは5500万人に選ばれたのか?」という質問に対しては、「セキュリティの強固さ」「カスタマイズ性」「プライバシーの保護と透明性」などの理由を挙げた。特に日本ではカスタマイズするユーザーが多く、Firefoxのカスタマイズ性が気に入られているとした。

 現在、Mozillaの事業会社であるMozilla Corporationには、米国に42人、日本に6人、欧州に3人、中国に1人の計52人が在籍。それに加えて1000人以上の貢献者が拡張機能の開発や現地語化を行っており、現在39カ国語に対応している。その結果、ワールドワイドでのWebブラウザシェアは12%にまで上昇しているという。地域別では、最も高いのが欧州で20.10%、次いで豪州近辺の18.60%、北米の15.88%、アフリカの9.41%、アジアの8.81%、南米の5.79%だった。日本は中でも低く4%台だという。リリー氏は、「欧州ではかなり人気が高い。これはオープンソース好きという民族性だからだろうか。日本はそれに比べてかなり低いが、正直なところ主な原因は分かっていない。保守的な民族性も現れているのではないか。オープンソースに拒否反応があるのかもしれない。皆さんには、なぜ日本でシェアが低いのか教えてほしい」と語った。

Firefoxの地域別シェア。日本は4%台で欧州の4分の1程度しかないという
 日本でのシェアの低さを懸念したMozillaでは、2006年にシェア拡大を図るべく、さまざまな施策を実施する。まず、Yahoo! Japanとパートナーシップを締結し、Yahoo! JapanからFirefoxのダウンロード提供を開始した。また、日本企業でのFirefoxの利用を促進するためにさまざまな手助けを行っていくという。リリー氏は、「Yahoo! Japanでソフトウェアのダウンロード提供しているのはFirefoxだけだ。また、エクステンションはワールドワイドでは1000種類以上あるが、日本語用のものはまだ少ない。今後、支援していきたい。2006年には日本でのシェアを4%から10%まで上げたい」と抱負を語った。

 今後の活動方針については、まず次バージョンである「Firefox 2」を2006年の第3四半期にリリースし、「Firefox 3」を2007年前半にリリースする予定とした。そして、さまざまなJavascriptや将来的にはAJAXに対応するほか、サーバサイドのエクステンションや日本や中国、インド、ブラジルなどの非英語圏でのマーケティング活動を強化していきたいとした。

(@IT 大津心)

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